エコな家とは我慢して暮らすのではなく、快適の先にあるもの
エアコンを付けずに我慢するのではなく、エアコンを付けないでも快適な家がエコな家。
と言っても、我慢して消費量を減らすのではありません。とても暑いのにエアコンをつけるのをひたすら我慢して暮らす家、寒いのにストーブをつけずにブルブル震えながら暮らす家は、エコな家とは言えません。
エコな家とは、自然を上手にコントロールして、夏涼しく冬暖かい環境を作り、エアコンをつけないでも快適、つけても小さなエネルギーで快適な環境を維持できる家のこと。つまり快適の先にあるものです。
またエコな家にするためには、長く使えるものを使用して廃材を減らす、自然エネルギーや自然素材を使って環境に配慮する、省エネ設備を選ぶなどの工夫も大切になってきます。
エコリフォームの基本は断熱性能の向上
エコリフォームの基本は断熱性能を上げること。断熱性能とは魔法瓶の性能のようなもの。
先般、国土交通省によって実施された住宅エコポイント制度では、エコリフォームをするとポイントが発行され商品の交換などが行えました。その際にポイント発行の対象となった基本のエコリフォームは以下の2つです。どちらも家の断熱性能を上げるリフォームです。
- 窓の断熱改修
- 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
パッシブデザインとアクティブデザイン
機械を使わず太陽熱や風など自然のエネルギーをコントロールして快適な環境を生み出すのがパッシブデザイン。
この自然の力を利用する手法をパッシブデザイン、機械の力を利用する手法をアクティブデザインと呼んでいます。
今から25年ほど前、パッシブソーラーシステムとアクティブソーラーシステムの定義について、現代用語事典の執筆のお手伝いをしたことがあるのですが、その際パッシブ(受動)は機械を使わず自然の力で給湯や暖房を行い、アクティブ(能動)は機械を使って発電や給湯、暖房を行うとしました。
その後、住環境に関する考え方は進化し、機械を使わず太陽熱や風などの自然の力をコントロールして快適な環境を生み出す手法をパッシブデザイン、機械設備の力を利用して快適な環境を生み出す手法をアクティブデザインと呼ぶようになりました。
そして今、大きく注目されているのがパッシブデザインの家づくりです。太陽熱、風、植栽、自然素材などを上手く活用することで、快適でエコな家にする手法です。エコリフォームは、このパッシブデザインと、設備を使ったアクティブデザインを上手に組み合わせることで、より高い効果を生み出すことができるのです。
次のページでは、快適&省エネ効果が高いエコリフォームのアイデアいろいろ、エコリフォームを実施するタイミングをご紹介します。