武蔵小山の路地裏にナポリピッツァファン待望のお店が登場
ラ トリプレッタの外観
オーナーの太田賢二氏は1983年静岡県生まれ。高校生の頃に沢山の人が集まる飲食店のオーナーになりたいという夢を持ち、その夢を見事に実現させました。でも、その道のりは決して平たんではありませんでした。
飲食店経営の夢を持ちながら地元静岡大学の経済学部に進学。「早く現場に出たい」という気持ちから、大学2年生のときにご両親に調理師学校に進みたいと申し出るも、もちろん反対され、1年かけて説得。3年生の時に、「就職先が決まらなかったら大学に戻る」という条件でやっと調理師学校に。もともとサッカーが好きだったので、イタリアンに興味を持ち、中目黒の「サルヴァトーレ」でナポリピッツァと出会ってからナポリに渡り、現地でも修業を積みました。
ナポリでは名店「マリーノ」に約1年務めましたが、その時もあえて紹介には頼らず、全て自力で色々なお店の門を叩いたとか。夏の観光シーズン真っ只中にホテルを予約していなかったため、ナポリで野宿するはめにもなったそうですが、その時に「絶対に日本でナポリピッツアの店を開く!」という決意を新たにしそう。帰国後は2010年より南青山「ナプレ」の主任ピッツァイオーロを経て、自店オープンに至ったのです。
飲食店を経営したかったのは「人を喜ばせることが何よりも楽しいから」と言い、ホスピタリティに満ち溢れている太田さんは、同業者からの信頼も厚い方。開店前から全国の有名ピッツァ職人達が開店準備の手伝いに来たり、差し入れやお祝いを届けにきていたのが、その証です。
広々とした店内に入ると右手がオープンキッチンになっています。そのキッチンを囲むようにバンコと呼ばれるカウンターがあるので、本格的なイタリアンバールのように、このスペースでエスプレッソなどを立ち飲みすることも出来ます。ご近所の方などは、ふらっと来て満席だったら、このカウンターで食前酒などを飲みながら席が空くのを待つ事も出来そうです。
ピッツェリアの顔ともいわれる「薪窯」ははナポリの名門「ステファノ・フェッラーラ」製です。出来上がったものを輸入するタイプではなく、ナポリから数人の職人が来てそのお店にピッタリのものをその場で石を積み上げながら作るタイプです。太田さんが過去に働いていたお店でも、この「ステファノ・フェッラーラ」製の薪窯」を使っていて、その頃から自店では必ずこのオーダーメイドタイプの薪窯を置きたいと思っていたそうです。
次のページから、いよいよ太田さんこだわりのピッツアを幾つかご紹介していきましょう。