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サイドテーブル・シェルフにもなるスツールを安くDIY(3ページ目)

のこぎりを使わずにホームセンターを活用して安く3本脚のスツールを作ってみました。座面は300×300、高さは426ミリ。とにかく安く作るために2×4材や構造用合板といった建築構造用の材料を使って小ぶりでサイドテーブルや、シェルフ(棚)にも展開できるものを作ってみました。使用する木材は「5ピースだけ」というカンタンなもの。目標は「1脚300円」です。

喜入 時生

執筆者:喜入 時生

インテリア・建築デザインガイド


接着待ち時間を除けば15分で完成!!

接着剤を塗ってもう1枚の合板をクランプで固定します。板厚が2倍の24ミリとなって、なんとなくバランスもよくなったような気もします。クランプは2個組みで100円ショップで買っていたものです。クランプの間には端材を差し込みます。端材はこんなときにとても役に立ちますので大切にしましょう。今回の板もホームセンターで仕入れた端材を使っていますが、ホームセンターの端材コーナーは「宝の山」。「ビニール袋に詰め放題200円」といった店もありますし、思わぬ高級銘木に出くわすこともあります。私も、小さな黒檀(エボニー)材を80円で買ったことがあります。何かに使うというわけではないのですが……。
くらんぷ

上は長めの皿ネジで天板を止めつけたところですが釘うちでもオッケー。またゴリラグルーを塗ります。これは木工用白ボンドで構いません。下はしつこくクランプ止めしているところ。こんなとき、端材が役に立ちます!

クランプを外して完成!!(ということにします……)。まず、座ってみます。まったくグラつきはなく安定していて一安心。でも、できあがって「これって、ただの台じゃん」と思いました。でも台でいいのです。ひとは街中でちょっとでも高さがあるものに腰掛けています。低い縁石や柵があれば座ってスマホをいじったりしてますし、居酒屋ではビールケースをテーブルやスツール代わりにしたりします。床面からある程度の高さの平面があれば台(テーブル)にも腰掛け(スツール)になるといえるでしょう。
かんせい

できあがり。2つ作ってみました。天板だけ流行りのグリーン系に塗ったり、全体をカフェ風のアンバーな茶系のオイルステインで仕上げてもよさそうです。今回は四角い座面にしましたが、角をジグソーで丸く切り取ってもいいですし、直径350ミリくらいの円形の天板もスツールらしくてカワイイでしょう。

変化するホームセンターの材料構成

超簡易に作った「サイドテーブルにもなるスツール」。これは実験ですが2×4材に代表される建築構造用の材料は安価でDIY素材として、さまざまな可能性があると、ますます感じました。
バリエーション

カンタンにできたので少し遊んでみました。左は完成した座面にカラフルな硬質ウレタンチップ300ミリ角を載せてみたもの。座りやすいです。合板の断面はバームクーヘンのようですね。中央は2脚を重ねて棚にしてみたところ。この場合は連結部を金物で補強した方がいいでしょう。下部にも板を貼ってキャスターを付ければキッチン・ワゴンも作れそう。右は400ミリの脚に900ミリ幅の合板を載てセンターテーブル風にしてみました。サイズを変えれば、いろんな可能性がありそうです。

ただし、2×4材は基本的に輸入材なので価格の変動が激しいということです。特に今回使った針葉樹構造用合板はやSPFの2×4材は人気があるためか、地域や店によって価格が大幅に変動します。この差は品質によるものか輸入経路によるものかは、はっきりしません。また、最近はプロの工事屋さんもホームセンターで大きめの材料を大量に購入する光景も目にします。大きなトラックで乗り付けて、ごっそり買っていくので、残った材料は節や割れ反りだらけのものが多いものが数本、などということも……。
てんとう

ホームセンターの店頭の様子。2×4材は輸入されているためか流通量の変化からか、毎日のように価格が変わります。右は積み上げられた1×4材の断面。美しいです!

そして、近頃ホームセンターでは針葉樹だけでなく、ビーチ(ブナ)、アッシュ(タモ)、チェリー(サクラ)といった広葉樹無垢材も比較的安価に売られるようになってきました。これはDIYが本格化してきたためかもしれません。こうした本格的な家具に使われていた材料が入手しやすくなったのはうれしいですが、広葉樹は堅木で扱いが難しいもの。こうなると日曜大工の気軽さを離れて行くような気もします。

ですが、店側も直線だけでなく、斜め、円形、自由曲線カット、穴あけなどに対応しているところも増えてきているので、難しいところはプロに任せて、後は「ドライバーさえあればネジで組み立てるだけ」ということも可能。先に加工をプロにやってもらうという、建築で言う「プレカット」的な方向にDIYの世界も向かっているようにも思えます。自分スタイルの家具をDIYする環境が整ってきた状況をおおいに利用して、自分で納得できるインテリアを目指してDIYを自由に楽しみましょう!


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