洗練された乗り心地
走り出すと、まず先代よりも乗り心地がフラットになり、静粛性やボディの剛性感も大きく向上しているのが分かる。先代は足こそよく動くものの、どこかトラック的で古き良きSUVの名残を感じさせたが、オンロードでの快適性はかなり磨きがかかっている。動力性能はまさしく必要十分という印象で、パワー/トルクアップの恩恵はわずかという感じだが、それでも一般道からその気になれば高速道路まで流れをリードできる。
なんといっても、3代目エクストレイルの注目は装備面で、先進技術の見本市といえるほどの充実ぶりを誇る。
まず、フロントカメラが前方を監視するエマージェンシーブレーキやペダルの踏み間違え防止アシストなどのほかに、車線逸脱警報や進入禁止検知、後方から接近する車両を検知する車両検知警報、ふらつき警報などがグレード別設定やオプションなどで用意。
なかでも注目はシャーシ制御技術。車体の上下の動きを予測し、駆動力とブレーキを制御することで車体振動を低減する「アクティブライドコントロール」が効いているのか、先述したように乗り心地の向上は歓迎されるはず。
また、自然な制御ぶりで違和感を抱かせないのがコーナーなどでCVTのギヤ比を制御し、その名のとおりエンジンブレーキを掛ける「アクティブエンジンブレーキ」。さらに、「コーナリングスタビリティアシスト」もまた制御の存在をことさら知らせることなく、スムーズなコーナリングをアシストしてくれるのもうれしいところだ。
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