高校受験/高校受験に向けた親の心得

中1ギャップ以前に克服したい「小4ビハインド」とは?(2ページ目)

学校生活に馴染めない「小1プロブレム」や「中1ギャップ」、そして、中退や不登校が続出する「高1クライシス」。今回は、学力形成の上で無視できない「小4ビハインド(=小4でのつまずき)」について紹介します。

伊藤 敏雄

執筆者:伊藤 敏雄

学習・受験ガイド

小4までのつまずきが算数・数学のつまずき

また、小学4年生は、たし算からわり算までの四則計算から、小数・分数まで学び、しかも「12-6÷2」といった四則の混じった計算も学ぶなど、計算の基礎基本がすべて出そろう時期なのです。もし、ここまででつまずいていると、それ以降に学ぶ、分数や小数の計算で必ず壁にぶつかります。

整数のわり算ができない子は、小数のわり算はなおさらできません。

このように、4年生までの算数のつまずきが、その後の算数、強いては中学校での数学の習得を困難にしていたのです。これをガイドは「小4ビハインド(=小4でのつまずき)」と呼んでいます。

「中1ギャップ」の前の「小4ビハインド」を考えよう

中学1年生の数学では、例えば、こんな計算を学びます。

-3-12÷3

この問題、先ほど挙げた「12-6÷2」という、小4で学ぶ四則の混じった計算とほとんど変わりません。負の数が入ってくるかどうかの違いこそありますが、「たし算・ひき算よりも、かけ算・わり算を先に解く」という四則の混じった計算のルールが身についていない子には、解けません。小4でのつまずきが、そのまま、中学数学でのつまずきとなるのです。

最近になって、ようやく「中1ギャップ」を解消しようという意識が高まってきました。中学校に入って、数学でつまずかないためには、場合によっては小学4年生の算数までさかのぼって復習した方が良いでしょう。特に、九九が完璧ではない子は要注意です。百ますかけ算で3分以内(できれば2分以内)を目標としましょう。
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