ソファーは必要か?
ここまで読んでいただいて、「あれっ? ソファーってマスト・アイテムじゃないの?」と感じた方もいるでしょう。しかし、狭めのワンルームでは、スペース的になかなか入れられないのが現実。ですから「ベッド(脚付きマットレス)と、小型の台(テーブル・デスク)だけで終わりにする」という考え方もあります。かつては、パソコンデスクというカッコわるいものがありましたが、今は、検索はもちろん、ほとんどの作業がスマホでできる時代。極端にいえば、部屋に大きめのベッド(ダブルベットを入れれば、部屋のほとんどがベッドになります)だけ入れて、そこでスマホやタブレットを操作しながら、ゴロゴロするだけの部屋、というのもアリかもしれませんね。ですが、部屋に友だちを招いたり、みんなで家飲みしたり、女子会を開いたりするときには、インテリアがステキにコーディネートされていると「センスいいね!」ってことになります。そこで、最近、ワンルーム一人暮らしの部屋の事例写真でも、かなりよく見かけるのが「木製アームの2人掛けのソファー」です。これは、流行の「カフェ風インテリア」の流れを汲んでいると思われるのですが、たしかに、部屋が一段とオシャレに見えます(雑誌の情報ではソファーはあるけど、ベッドがなかったりする、どこで寝てるの? という写真や間取り図も少なくないですが……)。
ベッドと小型テーブルを入れて、さらに2シーターのソファーとなると、どんなに狭く見積もっても15平米以上(9帖程度)は必要になります。ですが、お気に入りのソファーを中心にしてインテリアを構成していくのも、ひとつの考え方。狭いけど、どうしても、という場合は、一人掛け(1シーター)のものを入れる方法もあるでしょう。
そこで、6帖、10平米の部屋にどれだけの家具が入るか検討してみることにしました。最近は、家具の配置検討用に間取り作成フリーソフトやアプリが多数、出回っています。そうしたものも積極的に活用しましょう。今回使用したのは、IKEAが無料で配布している「IKEA Home Planner」というもの。床面積を入力して、IKEAの製品を並べてレイアウトを検討することができます。このソフトで全体を白系でシンプル・モダンにして、アクセントに赤い椅子を置いてみました。
IKEA Home Planner で6帖の部屋を作ってみました。450×250センチ=10平米の設定にしてあります。10平米ではベッドを置くと収納1つ、椅子1脚にテーブルを置いて、目いっぱいです。二人掛けソファーを置く余裕がないことがシミュレーションできました。
今でも、いろんな場所で活躍する日本製の木製フレームのビニールレザー張りのソファ、これは1人掛けです。当時は北欧デザインを目指しながらローコストで大量生産されていた家具ですが、いい意味で日本風です。こうした家具は、ミッドセンチュリーのイームズチェアや北欧系のデザイナーズチェア(リプロダクトで十分です)と組み合わせると、同時代のデザインのためか、とても相性がいいです
フレームの木材は、安価な南洋材のラバーウッド(ゴムの木)、張り地はビニールレザー、接合部はビス止めだったりしますが、日本の住まいに合うようにコンパクトにできています。この人気を受けて日本メーカーは当時の製品を復活させたり、さらにその雰囲気を取り入れた安いものも出回っているようです。ネットショップのものでもいいですし、ディスカウントショップをめぐって、中古を手に入れるという方法もあります。