ホテルの会員プログラムとは?
IHGリワード
多くのFSPでは会員種別にグレードを設け、系列ホテルへの宿泊数等に応じて会員グレードがアップし、上級会員になると受けられる特典も多くなります。このホテルの会員プログラムは日本の一般旅行者へはまだ浸透していませんが、旅に慣れたホテルヘビーユーザーたちにとっては常識となっており、複数のホテルチェーンの上級会員のステイタスを有する人もいます。
システムは航空会社のマイレージプログラムと似ています。航空会社のマイレージプログラムの場合は上級会員専用のチェックインカウンター、手荷物許容範囲の緩和、上級会員専用ラウンジ、機内へ搭乗する際の優先搭乗、キャンセル待ちなどの特典を設けていますが、ホテルの会員プログラムでも同様です。
ホテル会員プログラムでは利用などに応じてポイントが加算されます。ポイントの加算方法やポイント数は、ホテルチェーン、施設、利用プランなどにより異なりますが、一定ポイントの積算により、宿泊券やアップグレード券、朝食券などと交換することができます。またポイント積算が会員ステイタスアップ条件のひとつになっているところも多く、また、キャンペーンなどでポイントが付与されることもありますので情報収集も欠かせません。
会員専用チェックインカウンター
世界初はインターコンチネンタルのシックスコンチネンツクラブ
サービス業における会員プログラムのようなポイント制度は、1981年にアメリカン航空で導入されたことがはじまりとされていますが、ホテル業界ではインターコンチネンタルホテルチェーンが「シックスコンチネンツクラブ」という会員制度を世界で初めて導入したことが知られています。日本では1990年代前半に外資系「新御三家」といわれる「パークハイアット東京」、「フォーシーズンズホテル椿山荘東京」、「ウェスティンホテル東京」の進出により、それまではごく一部の海外ホテルヘビーユーザーに知られていたホテルチェーン会員プログラムの存在が、日本人ホテル利用者に広く認知されていきました。更に近年の外資系ラグジュアリーホテルの進出、日系ホテルチェーンの会員グラムやホテルアライアンスの再編などの影響で、日本におけるホテル会員プログラムも多岐にわたり、多様化しています。
上級会員が受けられる多彩なサービス
- 専用予約電話・優先予約
- 専用チェックイン・カウンター
- アーリー・チェックイン
- レイト・チェックアウト
- 客室のアップグレード
- 客室の確保
- 会員専用宿泊フロアの利用
- 新聞・飲み物等の無料サービス
- ヘルスクラブの利用
……など、多彩なサービスが用意されています
有名ホテルチェーンの会員プログラム
では、ホテルチェーンの会員プログラムにはどのようなものがあるのか見ていきましょう。- インターコンチネンタルホテルグループの「IHGリワーズクラブ」は提携ホテル数が全世界で約4500と群を抜いており、国内の提携ホテル数も多いことが特徴です。
- ヒルトンホテル&リゾートの「ヒルトンHオーナーズ」も有名な会員プログラムで提携ホテル数は約3700あります。
- 国内での提携ホテル数は少ないもののマリオットインターナショナルの「マリオットリワード」は全世界で約3700の提携ホテルがあります。
- 国内でもシェラトンやウェスティンでお馴染み、スターウッドホテル&リゾートの「スターウッドプファードゲスト」は約1100の提携ホテルがあります。
- ハイアットホテル&リゾートの「ゴールドパスポート」は約500の提携ホテルとなっています。
- 国内ではプリンスホテル&リゾートの「プリンスステイタス」やオークラホテル&リゾートとJALホテルズの「OneHarmony」など各ホテルチェーンで多彩なプログラムを展開しています。
代表的ホテルチェーンの会員種別
- IHGリワーズクラブ 一般会員:クラブ/上級会員:ゴールドエリート/最上級会員:プラチナエリート
- ヒルトンHオーナーズ 一般会員:ブルー/中級会員:シルバーVIP/上級会員:ゴールドVIP/最上級会員:ダイヤモンドVIP
- スターウッドプリファードゲスト 一般会員:プリファードゲスト/上級会員:ゴールドプリファードゲスト/最上級会員:プラチナプリファードゲスト
- ハイアットゴールドパスポート 一般会員:ゴールド/上級会員:プラチナ/最上級会員:ダイヤモンド
ハイアットゴールドパスポート
次ページでは「上級会員への道」について解説します。