管理会社に最も必要な能力とは?
管理会社に求められるスキルは非常に多くあります。入居者の募集、契約業務遂行、顧客管理、賃料集金、賃料督促、滞納処理等々……これだけ雑多な業務を行っているからともいえますが、なかでも最も大切なスキルは、契約希望者・入居希望者を正確に審査できる能力です。ただ、勘違いしてはいけないのは、審査能力が高い=審査条件を厳しくすること、という訳ではありません。どういうことかは以下に解説していきます。
申し込み審査の現状
管理会社に求められる能力は多岐に渡ります。
どのように厳しいのか具体例を示すと「年収が〇〇万以上で、連帯保証人は身内でなおかつ収入がある人。さらに保証会社加入必須」といったような内容です。20代の若い人ならまだしも、それなりの年齢の人であれば、既に一番の身内である両親は亡くなっていてもおかしくありません。
さらに一人っ子で親戚づきあいもないとなると、ここでいう「身内」にお願いすることは出来ません。仮に両親がご存命だったとしても、定年退職していて収入は年金のみ。こういう境遇の人は現在では当たり前で珍しいことではありませんが、審査条件に照らし合わせるとNGとなってしまうのです。
通すための審査ではなくて落とすための審査
また、自営業者や起業して数年の会社経営者にとっても厳しいのが現状です。例えば「確定申告3期分が必要で赤字なし」といった条件がついたりします。つまり3年未満の事業主はそもそも申し込みも出来ないということです。管理会社が問題のない入居者、トラブル発生の可能性が少ない契約者を求めるあまり、今では「通すための審査」ではなく、「落とすための審査」を行っている管理会社が多く存在します。なぜそのような厳しい審査になってしまうのかは次ページで解説していきます。