広葉樹のフローリング
まずは明るい色が特徴の材種からご説明していきます。■メープル・イタヤカエデ
目立たない木目で淡黄色のナチュラルな色合いが特徴です。家具や楽器などにも使われる堅めの材です。絹のような光沢とも表現されているほど、繊細な美しさがあり、その良さを引き出すために、色塗装せずに透明保護塗装かオイル塗装のみの商品が多いです。中には木目が細かく波打っていたり、極稀に細かな鳥の目模様の鳥目杢が現れたものもあります。北欧調のインテリアデザインではバーチと共に最も多く使用されています。
■バーチ・樺桜
どちらもカバノキ科です。バラ科サクラ属の桜や蒲桜とは別種類ですが見た目は似ているので総称してサクラ材と言う建築関係者もいます。メープルと同様に淡黄色なナチュラルな色合いで、縮れ杢模様部分が少し光を反射するような華やかさがある堅めの材です。
■アルダー
カバノキ科の広葉樹 木目も優しく、同じカバノキ科の樺桜に似ています。
■サクラ・ヤマザクラ・チェリー
バラ科サクラ属で、樺桜に比べて少し淡い桃色よりの赤味があります。これが徐々に使い込むほど深みのある紅褐色へ変わる場合もあります。樺桜と同様に堅めの材です。中でもアメリカ東部のアメリカンブラックチェリーはフローリングや家具のみならず燻製のチップに利用されたり、また果実はアメリカンチェリーとして日本にも多く輸入されています。
■アッシュ・タモ
ホワイトアッシュ、ヨーロピアンアッシュ、ヤチダモと、どれも似ている材で、木目がはっきりと出ています。特にホワイトアッシュは白系とグレイ系の木目が綺麗にそろった清潔感のある材で、その繊細な木目は和風空間にも好まれて使われています。
■ケヤキ
国内原産のニレ科 立木の美しい樹ですが、材としても仏閣などに古くから使われていています。辺材の灰白色と心材の黄褐色に赤褐色の木目がはっきりと綺麗に出た美しさがあります。
■チーク
深みのある濃い色合いで、木目も黒い色から経年変化で除々に金褐色へ変わっていきます。昔からチークは油分・タールを含んでいるため高級家具や豪華客船などに使われていて、耐久性があることと深みある色あいで好まれています。ただ製材となるまでに手間と年数がかかるため高級品とされています。
産地によってミャンマーチーク、ジャワチーク(インドネシアチーク)が有名で、ミャンマーチークは原生林で育った希少価値の高い本チークで、ジャワチークは人工栽培された若いチークが主に出ているようです。どちらかというとジャワチークは若いだけあって油分が少なく、ミャンマーチークよりは少し耐久性に劣るようです。
■イロコ
アフリカ原産のクワ科 淡褐色から金褐色の色合いを持つ材で、光沢があり性質も見た目もチークに似ていることから、アフリカンチークとも呼ばれています。
次のページでは濃い色のフローリングや珍しい木のフローリングをご紹介します。