思わぬ株安にうなだれている人はいませんか？
思わぬ株安で、仕事が手につかない、不安で胸騒ぎがする、生活に集中できない。そんな状況が続いたら、健康にまで影響してしまいます。株安に襲われても、安定した生活を送る知恵をお伝えします。・投資していたことを忘れる
・悪い情報から目を背ける
・好きなこと、得意なことに集中する
・理論武装を再確認する
・基本からずれていたら撤退も
こういったことがまずは有効といえるでしょう。理由も考えてみます。
投資していたことを忘れる
心配を解消するために情報を集めても、一喜一憂が大きくなるだけです。なぜなら、世の中は、雑音（ノイズ）に満ちているからです。真実や未来を知っていて、発信している人などだれもいません。しかも、あなたが株価の行方を気にしたとしても、その行方に影響を与えることはできません。ただひとすら、嵐が静まるのを待つしかないのです。下手な考え休みに似たりというワケではありませんが、マーケットが正常化するまで昼寝でもしていましょう。投資していたことを忘れられたら最高です。
悪い情報から目を背ける
忘れることができないのは、日常的にいろいろな情報が目に飛びこんでくるからです。毎日の株価、為替の動きを伝えるニュース、中吊りに踊る煽動的なメッセージ、そして無責任な人の会話などなど。それをシャットアウトできれば、忘れ去ることができます。ニュースは見ない、経済紙は読まない、証券会社からのメールを読まないなどの行動で、自分を守ってください。無視することができないのは、注目できる対象が薄いからです。
好きなこと、得意なことに集中する
無視を促すためには、投資以外の分野にあなたの意識を集中させることが効果的です。特に、自分が好きなこと、得意なこと。そこに集中できれば、気持ちも高揚してくるはずです。たとえば、読みたかった本を読みあさる、映画鑑賞にひたる、汗を流して運動に没頭する、南国の暖かい国に行ってリゾートを楽しむ、実家をたずねて親孝行する。お金よりも重要なことが、人生にはあるはずです。そこに集中して、今という時間を楽しんでください。
理論武装を再確認する
忘れる、目を背ける、他のことに集中する。そんなのんきなことをおススメしているのは、私が投資の黄金法則を信じているからです。人類は努力して成長してきました。その象徴が株価です。さまざまな乱高下やクラッシュはあるでしょうが、どんな時代にもそれを乗り越えて、私たちは進歩してきたのです。真っ当なことを継続していれば必ず報われてきました。分散投資、長期投資、複利運用という投資の3原則を守って投資に失敗した人を私は知りません。
たとえば、次のようなチャートがあります。過去84年間の米国株式（S&P500）の推移を示しています。1927年に17ドルだったインデックス株価は84年後の2011年には、約70倍の1,219ドルまで増えていました。
超長期の株価チャート
この投資期間において、最初と最後（スタート地点とゴール結果）しか知らなかった人と、毎日株価を追いかけていた人と、どちらが幸せだったと思いますか？歴史の事実、そして自分の信念を大事にしてください。
基本からずれていたらいたら撤退も
ここまでオススメしてきたことは、投資の基本原則を守っている人だけに有効なアドバイスです。もし、基本から外れて、独りよがりな投資（それは投機？）をしているとしたら、まったく当てはまりません。たとえば、集中投資をしている、短期的なキャンブルをしている、レバレッジをかけている（借金、信用取り引きなど）などの投資の結果で苦しんでいる人は、待っていても改善しない可能性があります。
むしろ、今のうちに撤退して、傷を最低限に留めてください。今の株安は、あなたに行動を切り替えさせるための貴重な警報かもしれません。
「未来のことは分らない。 しかし、我々には過去が希望を与えてくれるはずである」
Byウィンストン・ チャーチル
