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自分らしい住空間で暮らしたい

国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集(2013年)」によると、2010年の「生涯未婚率」は男性が20.14%、女性は10.61%。特に男性は2005年と2010年の調査を比べると約4ポイントも上昇し、ついに20%を超えたのです。今後は、晩婚化や非婚化の増加により、「生涯未婚率」がさらに増加することが想定できます。

●年齢階級別未婚率グラフ (「総務省」国勢調査/平成22年)
www.jili.or.jp/lifeplan/lifeevent/mariage/images/fig_mariage_12_01.gif

ちなみに「生涯未婚率」は、生涯を通して未婚である人の割合を示すものではありません。生命保険文化センターのサイトを参照すると、「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出したもの、となっています。言わば「50歳時未婚率」。にもかかわらず、この数値が「生涯未婚率」として採用されるのは、50歳で未婚の者は、将来的にも結婚する予定が少ないだろうという前提のもと、生涯独身でいる人がどのくらいいるかを示す統計指標として使われるのです。たしかに「生涯未婚率」とは、インパクトのある単語です。

今回の記事は、男女ともに上昇傾向の「生涯未婚率」をふまえ、2014年1月に、株式会社オールアバウトが運営する「生活トレンド研究所」が実施した「独身者の今後の生活」に関する調査の結果を読み解きます。調査は、首都圏在住の20~49歳のシングル男女計961名から回答を得たもの。質問は、結婚感やキャリアなど10問にわたりますが、今回は主に住宅関係の回答を取り上げます。調査結果の詳細等は、以下のURLをご覧ください。

●生活トレンド研究所
allabout.co.jp/trend_lab/

現在の住まいに対する不満や不安の共通項は、「広さ」

住み替えの際、その動機になるのが、現在の住まいに対する不満や不安です。今回の調査は、男女別に20代、30代、40代ごとに結果を分類していますが、この質問に対する回答では、男女すべての世代でベスト5に入った項目がありました。それが、「専有面積がせまい」「収納スペースが少ない」という広さに関わるものです。特に女性では、どの世代でも「収納スペースが少ない」が第1位という結果です。あなたの場合はいかがでしょうか。(下図)

●現在の住居の不満や不安は?
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現在の住まいに対する不満や不安は?


この「広さ」へ集中する不満や不安ですが、調査に協力くださった方の中には、持ち家や実家暮らしの方もいて、皆が賃貸住まいではない、ことも注目点です。安易に考えがちな「賃貸=狭い」ではなく、「広さ」については住宅種別に関わらず、恒常的に満足できていない。満足のレベルが高い、と言えます。

ライフスタイルにもよりますが、年齢と時を重ねると持ち物は増える傾向です。洋服、鞄、靴、生活雑貨、趣味のもの、などなど。「本当は欲しいけれど、置く場所がないから購入できない、手元におけない」と欲望を抑えているシングルも多いのかもしれません。

住宅は一般的に、広いほど費用が高くなります。無理のない予算で、広いところへ住み替えるならば、駅から遠い、利便性のよくない最寄駅、など立地条件に影響が出ます。広さを優先するか利便性を優先するかは、悩ましい課題ですが、まずは、住空間にあわせて持ち物やライフスタイルを整理し、快適で自分らしいジャストサイズの暮らしを心がけたいものです。

立地条件は満たされている!?

「広さ」とともに住み替えの動機となるのは、駅からの距離などに代表される利便性です。今の住まいの不満や不安についての質問で、「通勤時間が長い」と回答したのは、全体で16.9%。第1位の「収納スペースが少ない」28.3%と比べると、かなり見劣りする結果です。これは、「利便性」に不満や不安がないわけでなく、賃貸の場合も持ち家の場合も、住まい選びの際に利便性を優先した場所選びをしているため、現在の住まいに対して利便性に関する不満や不安が表出していないと推測できます。

では、次のページでは、賃貸か持ち家かなど、住まいの所有形態についてみていきます。