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わが国の住宅政策は「フロー消費型」から「ストック重視型」へと軌道修正された

住生活基本法が制定(2006年6月)されてから、早7年超。2009年6月には長期優良住宅普及促進法も施行され、わが国でも長期間にわたって使用可能な良質な住宅ストックの形成が住宅政策の柱として普及・定着するようになりました。

日本ではバブル崩壊後のデフレ経済が長引いたことで、国民の住宅観やライフスタイルは多様化し、社会構造も成長社会から成熟社会へと様変わりしました。さらに、少子高齢化の進展、地球環境問題や廃棄物問題が深刻化する中で、つくっては壊す「フロー消費型」の住宅政策は次第に時代にそぐわなくなっていきました。

そして、方向転換の矛先(ほこさき)として向かったのが「ストック重視型」の社会です。諸外国と比較して短命とされる住宅寿命を伸ばすべく、「中古住宅・リフォームトータルプラン」の立案や「既存住宅のリフォームによる性能向上・長期優良化に係る検討会」が立ち上げられ、リフォームを通じて中古住宅の魅力を向上させるための制度作りが行なわれました。

政府も本腰を入れており、国土交通省が公表した2014年度予算の概算要求を見ると、長期優良化リフォームへの支援、住宅ストック活用のための市場環境の整備などを促進すべく、来年度は約65億円をつぎ込む方針が打ち出されています。同省は国家プロジェクトとして、2020年までに中古住宅流通・住宅リフォーム市場の規模を20兆円に倍増させることを目標として定めています。

その甲斐あってか、今日では中古住宅をリフォームして住むことに抵抗を感じる人が減少し、中古ストック利用の好循環メカニズムが起動(回転)し始めています。リフォームローンを使用して自宅の改築を行なった人についても住宅ローン減税が適用されるようになっています。以下の適用条件に当てはまる人は、忘れずに確定申告(還付請求)するようにしましょう。

「住宅ローン減税」リフォーム時の適用条件/ 2013年版 

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    リフォーム工事で最も多いのがキッチンなどの水回り

  • すでに住んでいるマイホーム(自己所有)のリフォームであること。あるいは、中古住宅の購入と同時に行ったリフォームであること
  • リフォーム工事が完了してから6カ月以内に入居し、2013年12月31日まで引き続き住んでいること
  • 工事に要した費用が総額100万円を超えていること
  • 償還期間が10年以上の借入金を有すること
  • 「自己の居住の用」以外の用に供する部分がリフォーム対象に含まれている場合には、「自己の居住の用」に供する部分に係る工事に要した費用が総額の2分の1以上であること
  • リフォーム後の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上あり、リフォーム後の床面積の2分の1以上が専ら居住の用に供されるものであること
  • 分譲マンションのリフォームでは、専有部分内の床または壁の過半について行なう「一定の修繕・模様替えの工事」であること
<一定の修繕・模様替えの工事とは?>
  • フローリング床の貼り替えや畳床からフローリング床への貼り替えで、全床面積の半分以上の工事
  • 間仕切り壁の一部について、その位置を変えたり取り外したり、あるいは新たに設ける工事

前述のように、国策としてリフォームを通じた住宅の長寿命化を促進すべく、2009年度税制改正によりリフォームに関する住宅ローン減税の適用範囲が大きく緩和されました。

改正前は「以前から住み続けている自宅」のリフォームだけが減税対象でしたが、改正後は中古住宅の取得(以前から住み続けていない住宅)と同時に行うリフォームに対しても住宅ローン減税が適用されるよう改められました。ストック重視社会の実現を目指した改正といえます。自宅をリフォームし、2013年中に引き渡しを受けた人は確定申告による税控除の恩恵を忘れず受けてください。

次ページでは、リフォーム減税に関するその他の税制度をご紹介します。