最新版お金が貯まる仕組み30/増税に負けない最新「貯まる仕組み」

「貯蓄できない…」苦しい時期を乗り切る仕組み

どんな人も家計的に苦しい時期はあるはずです。そのことに直面し、思い悩み、落ち込む人も少なくないようです。では、そういった事態からどのように脱却すればいいのでしょうか。その乗り切る術をマインドも含め、考えてみます。

あるじゃん 編集部

あるじゃん 編集部

1995年に創刊し、2012年に休刊した月刊の投資情報誌『あるじゃん』をルーツに持ち、ファイナンシャルプランナー、税理士、社会保険労務士などマネーの専門家とともに、お金の貯め方・備え方・増やし方をわかりやすく解説するほか、マネー最新トピックス、おトク・節約コラムなど、役立つ情報を発信しています。

...続きを読む

キャッシュフロー表でライフプラン全体を見渡す

家計管理をしているのに貯蓄が思うようにできない、贅沢はしていないのに支出が減らない、などなど……。そういう時期は人生というスパンの中では必ず一度や二度は訪れるものです。また、新たに増税時代を迎えて、そういう時期は頻度を増すかもしれません。では、そんなとき、どう対処していけばいいのでしょうか。

たとえば、妻が出産を機に退職してしまったケースは、家計がきびしくなりやすい時期のひとつです。それまでは共働きで家計にも余裕があり、さほど節約を意識しなくても貯蓄ができたはず。しかし、妻の収入がなくなったからといって、合わせて生活費も半分近くに落すことは容易ではありません。結果的に貯蓄ができなくなった、あるいは赤字家計になり貯蓄を取り崩すという場合もあるでしょう。しかし、そういう事態に対して、必要以上にネガティブにとらえることはないと、ファイナンシャル・プランナーの八ツ井慶子さんは言います。

「こういった相談はよく受けますが、そのときはキャッシュフロー表を引いてくださいとアドバイスします。長い人生の中で自分たちは今、大変の時期にさしかかっていると、目で見て認識できれば、それが安心感につながるんですね」

キャッシュフロー表とは、いわば人生全体のお金の流れを年表化したもの。家族のライフイベントなどによる収支や貯蓄額の動きを、年齢の変化に合わせて記入していきます。もちろん、そのとおりに人生が進んで行くとは限りませんが、マネープランを考える上で、ひとつの重要な目安となるのです。

「一時的に家計はひっ迫しても、その時期を乗り切ってお子さんが小学校に入学すれば、家計もだいぶ改善されることが、その表を通して理解できるわけです。そしてそのことは、目先の収支ばかりを見ていると気づかないものなのです」

老後もまた、家計がひっ迫しやすい時期です。とくに、現役時代に生活水準が高く、高齢からの収入源は年金だけという場合、リタイア後の貯蓄の減りが早くなりがち。

「そういう事態に陥らないためには、たとえば70歳まで働くといった方法は有効。つまりは、長期的視野で考える。逆算できる、と言ってもいいでしょう。今がこういう時期で数年後にはこうなるから、今はこうしようと考え、行動することができる人が、実は貯められる人なのです」

undefined

 

教えてくれたのは……
八ツ井慶子さん

ファイナンシャル・プランナー。大学卒業後大手信用金庫に入庫。本当にお客様にとっていいものを勧められる立場になりたいとの思いから、個人相談が中心のファイナンシャル・プランナーとして独立。近著に『ムダづかい女子が幸せになる38のルール』(かんき出版)と『サラリーマン家庭は"増税破産"する! 』(角川oneテーマ21)がある。テレビ、新聞、雑誌などでも活躍中。All Aboutマネーのガイドを務める

次のページではクルマ代などの固定費を下げる仕組みです


取材・文/清水京武  イラスト/モリナガ・ヨウ パネルデザイン/引間良基



※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます