はじめに

帰化申請とは、日本国籍を取得する申請のことです。外国人が日本国籍を取得することは、とても難しいという印象をお持ちではありませんか。実は、これも行政書士業務です。今回は、帰化申請業務と、行政書士が得る収入についてお話をしたいと思います。

帰化申請は「特別な許可」

専門的な話になってしまいますが、帰化申請は、行政法学上、「特許」に分類される許認可です。言葉通り、特別に許される許可と思ってください。運転免許のように、学校に通って試験に受かれば数か月で取得できる「許可」とは異なります。

簡単に言えば、「帰化申請を認めのるも認めないのも国家の自由」と言うことです。もちろん、一定の制約はあり、完全に自由ではありません。しかし、他の許可と比べると、国家にとても広い裁量が認められています。

時間もかかります。例えば、多くの許認可は申請後2~3カ月くらいで、許可か不許可かの結果が通知されます。しかし、帰化申請は、半年から1年くらいもかかります。それだけ慎重に審査が行われます。

帰化申請の条件は

帰化申請は、国籍法により、素行、生計(収入)、日本語などの条件(要件)が定められています。

しかし、例えば、生計要件において、年収いくらなどの具体的な数字は書いてありません。抽象的に条文で書かれているに過ぎません。この条文の解釈やあてはめは、法務大臣の裁量に委ねられているのです。つまり、審査基準が明確ではないのです。

私は数件ほどの申請経験しかありませんが、帰化申請や入管を専門とする行政書士は、情報公開請求などを利用して、黒塗りされた公開書類から、微妙な審査基準の変化などを推測して、戦略的な申請を行っているようです。

行政書士のできること

帰化申請

帰化申請の許可は、本人に知らされるとともに、官報に掲載されます。

行政書士は実態にあった書類を作成することが仕事です。偽りや誤解を与えるような書類作成は許されません。

ですから、帰化要件を満たしていない場合、どんなに経験のある行政書士に依頼しても許可は得られません。あの事務所なら絶対に許可がおりるということはないのです。

なお、現時点では無理でも、将来ならば許可が得られる場合もあります。そこで、今後の申請に備えて、日常生活等についてアドバイスをし、数年後、帰化申請が無事成功することはあります。そういったコンサルもします。