金沢の観光・旅行/金沢の観光スポット

体験して楽しく触れる金沢の伝統の技・文化

現在の金沢の基礎は加賀百万石の藩祖・前田利家が築きました。江戸時代から続く伝統の技や文化を体験しながら知るのもおすすめです。何よりも肩肘張らず気軽に体験できるのが魅力です。

執筆者:小林 万希子

金沢の伝統文化に迫るおすすめ「体験」プラン

金沢には江戸時代から続く伝統文化が数多く残っています。加賀友禅に、金箔、加賀蒔絵、九谷焼,、大樋焼(おおひやき)など重厚な輝きを放つ「伝統工芸」も溢れています。今回はこうした金沢の文化に気軽に触れることができる体験プランをご紹介します。

加賀友禅体験・「着る」   

加賀友禅の着用体験。着付け時間は10分ほど

加賀友禅の着用体験。着付け時間は20分ほど  
写真提供:加賀友禅伝統産業会館     

金沢は茶道や華道が盛んなこともあり着物を着た女性をよく見かけます。戦災にあっていないので江戸時代からの町並みが残り、歴史的な建造物などが多くあるので着物姿が映える町です。

兼六園のすぐそばにある加賀友禅伝統産業会館では、加賀友禅の着物を着ることができます。用意されている着物はおよそ20種類。全て本物の加賀友禅です。本物は、肌触りがよく風格があり、着ると気分も引き締まります。晴れていればこの着物を着て市内の散策に出かけることもできます。

外側が濃く中が薄いぼかし方が特徴

外側が濃く中が薄いぼかし方が特徴

加賀友禅は、京友禅と比べると落ち着いた色合いになっています。京都の公家文化に対して加賀百万石の武家文化、そして北陸のしっとりとした風土に似合う色が反映されているのです。また、図柄は花や鳥など自然を写し取ったもので、植物に虫が喰った描写「虫喰い」と、外からうちに向って色が薄くなる「ぼかし」の技法が特徴です。

■加賀友禅きもの着用体験(要予約)
着用体験 料金:2000円(受付は16:00まで)
散策体験1時間コース 料金:4500円(受付は15:00まで)
散策体験3時間コース 料金:6000円(受付は13:00まで)
※入館料はサービス
場所:加賀友禅伝統産業会館
住所:金沢市小将町8-8
TEL:076-224-5511
営業時間:9:00~17:00
休館日:水曜(祝日を除く)
入館料:300円
アクセス:JR金沢駅からバスで「兼六園下」下車徒歩約3分


加賀友禅体験・「創る」

型染め体験。ハンカチに型と刷毛を使って色をつけていきます

型染め体験。ハンカチに型と刷毛を使って色をつけていきます
写真提供:加賀友禅伝統産業会館

ものづくりが好きなに人は、染めに挑戦することをおすすめします。ここでは、創作体験もできるのです。型染め、手描きなどいくつか種類があります。

型染めは5枚の型を順番にハンカチに描かれた図案の上に置きながら、刷毛で色をつけていきます。コツは染料をつけすぎないこと。加賀友禅の技法「ぼかし」のコツは何回も円を描くように模様の端から彩色していくことです。

一方、手描きで彩色していくものに、図案をのりで描いたものがあります。最後に水洗いしてのりを落とすのですが、これがいわゆる「友禅流し」の工程です。かつては川の水でのりを落とす風景が見られましたが、川の水はとても冷たく大変な作業です。また、水質も重要です。最近ではなかなか見られなくなりました。

加賀友禅伝統産業会館は兼六園から徒歩約3分

加賀友禅伝統産業会館は大通りから中に入った静かな場所に。兼六園に近いので観光に便利
写真提供:加賀友禅伝統産業会館

加賀友禅は、図案の作成から仕上げまで12の工程に分かれています。こうして多くの人の手が携った温もりのある着物が生まれてくるのです。

加賀友禅伝統産業会館では着物をはじめ、工程や作家の実演、照明やガラスとのコラボなどユニークな友禅作品の展示が行われていて、加賀友禅をまるごと知ることができる場所になっています。

■創作体験
手描き体験 料金:2625円~
体験時間:約1時間(受付は15:00まで)
型染め体験 料金:1575円~
体験時間:約20分~30分(受付は16:00まで)
※その他、名刺入れを創るなどの体験もあり

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