1級に出る熟字訓と当て字
漢検1級の試験では、熟字訓・当て字の設問で読み問題として10問出題され、1問1点で合計10点となります。たった1点とはいえ解ければ大きいので、出来る限り覚えておきたいところです。勉強方法としては色々なやり方がありますが、熟字訓・当て字は過去問から出ることが多いので、やはり過去問をしっかりマスターしておくことをオススメします。もちろん、市販の問題集にも多く載っていますので、併せて参考にするとよいでしょう。
H24年度第3回の1級試験で実際に出題された熟字訓・当て字を以下に列挙します。カッコ内は標準解答です。
(1)覆盆子(いちご) (2)蕃爪樹(パパイア)
(3)二合半(こなから) (4)蝦虎魚(はぜ)
(5)冬眠鼠(やまね) (6)糸葱(あさつき)
(7)天牛(かみきりむし・かみきり) (8)紅絹(もみ)
(9)杜宇(ほととぎす) (10)狼煙(のろし)
覆盆子はH20年度第1回、糸葱と狼煙はH22年度第3回、二合半はH22年度第1回、天牛はH21年度第2回の試験でも出題されています。
ほととぎすは杜宇のほかに、杜鵑、子規、時鳥、沓手鳥、蜀魂、不如帰、といった当て字の熟語があります。これらは全て、漢検の試験で出題される可能性がありますので、まとめて覚えておきましょう。
「蝦虎魚」は「はぜ」と読みますが、「虎魚」だと「おこぜ」、漢字をひっくり返して「魚虎」にすると「はりせんぼん」と読みます。こんな熟字訓と当て字の世界をぜひ楽しみながら、遊び感覚で勉強してはいかがでしょう。
<前ページの読み問題の解答>
【4級】 (1)みやげ (2)やまと (3)しぐれ
【3級】 (1)おとめ (2)たび (3)なだれ
【準2級】 (1)いおう (2)すもう (3)ぞうり (4)でこぼこ
【2級】 (1)あま (2)くろうと (3)のりと (4)よせ
【準1級】 (1)しっぺい (2)すずめばち (3)こより (4)ひたすら