いたずらとイライラの間にあるワンクッションとは?
子供が言うことを聞かない、そんな状況になったときママがまずやること、それは、いきなりイライラすることではありません。イライラが発生するのはもう少し後のこと。それよりも前に、目の前で起こっている子供の行動についてまず考えます。「どうしてこの子は言うことを聞かないの?」
「どういうつもりでこういうことをするの?」
そう、イライラよりも先に、まず「目の前で起こっていること」について頭で考えるのです。このワンクッションは一瞬のことなので、意識しないと気づけませんが、必ずこのワンクッションを通過します。
「えっ、私も?」と意外に感じるかもしれません。でも、どんなママでも知らず知らずのうちに、この過程を通っています。なぜなら、親として、子供の態度をスルーすることはできないので、目に入るとどうしてもこうやって考えてしまう、いわば人間の習性的な部分だからです。
この「どうして?」「何で?」と考えるのは、どのママも同じ。しかし、その答えが、ママそれぞれで異なるのです! これがイライラ度と直接関係する「カギ」の部分。
■パターン1
「またわざと無視しているにちがいない!」
「聞いたふりして、いつも空返事。もういいかげんにしてよ!」
■パターン2
「うまく伝わっていなかったみたいね。本当に育児は根気だわ。ガンバレ!」
「返事だけでなく、ちゃんと行動を見届けないとダメね。仕切りなおし!」
だいぶトーンが違うのが分かりますか? この例では、パターン1はイライラに直結してしまうパターン。私の推奨する「ポジカリメソッド(*)」でも触れていますが、「何回も」「いつもいつも」と叱りネタを何倍にも広げて考えてしまうと、途端にイライラが押し寄せてきてしまいます。
逆に、パターン2のように、子供が言うことを聞くように、と解決策へと気持ちを向けられると、イライラのスイッチは入りません。
つまり、イライラは、ママが頭で考えた結果として引き起こされる現象なのです。逆に言えば、イライラは、このワンクッションなしでは引き起こせません。
>>次ページでは、これを子育て心理学で解説し、子供が言うことを聞かないときでもイライラせずにすむ方法をお伝えしていきます。