叱ること=教えてあげること だからポジティブなこと
私がおすすめする「叱らない子育て」は、視点を変えることで叱りを減らすというやり方。「叱らない」ではなく、「叱りを減らす」と書いたのは、子育て中に、叱ることがゼロになるとは考えにくいからです。「絶対に叱らない。叱りをゼロにする!」と決意してしまうと、逆にそれがママにとってはプレッシャーになります。そして1回でも叱ってしまうと、「あ~決意が守れなかった……」と自己嫌悪に。そもそも、子供を叱ってあげることはとても大事なこと。叱ること自体は、悪いことではないのです。「怒鳴る」「ガミガミ言う」「感情的に叱る」「手をあげる」からよくないのであって、叱ること自体は悪者ではありません。
私はよくカウンセリングや叱り方講座などで、「叱ること=教えてあげること」とお伝えしています。そうお伝えすると、たいがい、「私がこの子に教えてあげているんだ、と思うと、叱ることへのネガティブなイメージがなくなりました」と仰ってくださいます。
成長中の子供達は分からないことがいっぱい。だからママは子供達に新しいことを教えてあげる必要があるのですね。、「叱らないこと」にこだわるのではなく、「どのように叱るか」にこだわるのがポイントです。叱ることを通じて、「ちゃんと分かりやすく教えてあげられているかな?」を意識してみてください。
叱りを減らすために、視点を変えてみよう
ただ、叱りを減らすために、「これって本当に叱るべきことかな?」と自問するのも大切です。特に、2歳過ぎのイヤイヤ期には、ママの気持ちもついイライラモードになりがちなので、心穏やかなときであれば受け入れられることも、イライラスイッチが入った状態だと、何もかも叱りたくなってしまいます。重箱の隅をつつくように、子供のやること全てが鼻についてしまうからです。「なんでこんなにイライラするんだろう」
「なんでこの子は悪いことばかりするんだろう」
このような状態になったときにやっていただきたいのが、別のアングルから見る努力をしてみること。
例えば、砂場で泥んこになった姿を見て、
「いいかげんにしてよ! 誰がこの泥んこの洋服を洗うと思っているの!」
と言うこともできます。でもそれを、
「洗濯は洗濯機がやってくれるんだから大丈夫」
と見ることができたらどうでしょう? さらには、
「泥んこになって遊ぶのって確かに楽しいのよね。私もそうだったわ」
とまで変化させることができたら、叱りネタでしかなかった泥んこ遊びが、子供らしさ満点の遊び方に一転!
子供は、砂場だったら泥んこになって遊びたいもの。そんな子供の心理を想定し、砂場に連れて行ってあげた以上は、「泥んこになるのが当たり前。ならなかったらラッキー」と想定していると、泥だらけの我が子に目くじらを立てることが少なくなるはずです。
少し見方を変えてみる。それだけで我が子の「いたずら」が「好奇心の表れ」に見えてくることがあります。ママの視点を変えることで叱りを減らすという方法なら、健全な「叱らない子育て」が実現可能。イライラしそうになったら、「別の見方はできないかな?」とぜひ意識してみてください。
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