食品の安全性は大丈夫? 農薬とは
農業には農薬は必要になります
農薬はいろいろと開発されており、理想は、無毒性(あるいは低毒性)で、効果が高い農薬が望ましいです。農薬には、殺菌剤、殺虫剤、除草剤などがあり、さらに、生長促進剤、生長抑制薬、落果防止剤などがあります。
日本では使用禁止の農薬も……農薬の種類
製造された農薬、輸入した農薬を販売するには、農林水産大臣の登録が必要です。登録されている農薬も、パラチオン、エンドリンなどの強毒性の農薬は日本では使用が禁止され、登録から消えていきます。農薬の使用目的、効果としては、以下のものがあります。
- 殺虫剤(昆虫)
- 殺ダニ剤(ダニ)
- 殺線虫剤
- 殺軟体動物剤(ナメクジやカタツムリ)
- 殺鼠剤(ネズミ)
- 忌避剤(臭いなどで近づけない)
- 誘引剤(臭いなどでおびき寄せる)
- 殺菌剤(細菌やカビ)
- 殺虫殺菌剤
- 除草剤(雑草)
- 植物成長調節剤
- 展着剤(植物や病害虫に農薬が付着するように)
- その他(殺鳥剤、不妊剤)
- 有機ハロゲン化合物…有機塩素系化合物、有機フッ素系化合物、その他
- 有機リン化合物…ジチオ型化合物、チオノ型化合物、チオール型化合物、ホスフェイト化合物、アミデート型化合物
- 有機イオウ化合物…メルカプタン類、ジスルフィド類、スルホン酸およびスルホン酸エステル、チオカルバメート、その他
- 有機窒素化合物…カルバメート系化合物、尿素系化合物、酸アミド系化合物、含窒素ヘトロ環化合物、ニトロ化合物
- 銅系化合物…無機銅剤、有機銅剤
- 天然物…ニコチノイド、ロテノイド、ピレスロイド、
- その他…抗生物質系化合物、有機錫、有機ヒ素剤 他
農薬の誤飲や誤って触れた時の対処法・応急処置法
まずは何の農薬か必ず確認しましょう■農薬の誤飲・口から入った場合
- すぐに吐き出す(コップ1杯の水を飲ませた後に、指などでノドを奥を刺激)
- 胃の内容物が無くなるまで吐かせる
- 活性炭、アドソルビンなどの吸着剤を飲ませる
■農薬が触れた場合
- 大量の水と石けんですぐに15分以上かけて、充分に洗い流す
- 農薬のついた衣服は替える(その後、皮膚を洗う)
- すぐに新鮮な空気にある所に移動する
- 頭を横向きにし、よだれや嘔吐物が気管に入らないようにする
それぞれの農薬の対処方法は、公益財団法人 日本中毒情報センターに問い合わせてましょう。
次ページでは、現在問題になっている農薬・マラチオンについて説明します。