年長さんが小学2年生の算数を解いた!
2013年11月に「奇跡のソフトで小学校の算数がスッキリわかる!(扶桑社)」が出版されました。こちら、元小学校の先生で、現在は学習ソフト制作会社「さくら社」の代表取締役の横山験也先生が作ったソフトです。驚きは、付録のDVDに収録されている、クリック1つで子どもが夢中になって算数の問題を解きたくなる、まさに「奇跡のソフト」。このソフトの元になっている「子どもが夢中で手を挙げる算数の授業クラウド版」(ソフト総数1424本)で学んだ就学前の幼児(年長)が、小学2年生の3桁のたし算・ひき算を暗算で答えられるようになったというのですからさらに驚きです。
この本には、クラウド版の一部を家庭向けに少し改良したソフトが収録されています。数量関係、図形、数と計算、量と測定、文章問題など、いわゆる算数で難しいとされる単元が収められており、とってもお買い得な一冊となっています。
では、早速、このソフトのどんな点が「奇跡」なのかを紹介していきましょう。
クリック1つで数値も図形も自由に変えられる
算数が苦手な子の特徴の一つに、頭の中で図形の移動や変形をイメージできないことが挙げられます。図形の移動くらいなら実際に模造紙で作ってみれば済むことですが、残念ながら図形の変形まではできません。そこでこのソフトの出番です。このソフトでは、クリック1つで、三角形の頂点を移動させたり、図形や立体の底辺や高さを変えたりすることができます。しかも、変形した図形の面積や体積を求める式と答えも、クリック1つで表示することができます。子どもが納得するまで夢中になって取り組むのもわかりますね。
このソフト、単に「わかりやすい」のではなく、視覚を通して算数で最も重要な「仕組み」がはっきりと「わかる」のです。ほとんどの子どもが、自分でクリックして納得するまで夢中になって解こうとします。この「納得するまで」というのがポイントのようです。誰かに教えられるでもなく、解き方や公式を強制されるでもなく。
平行四辺形が一瞬にして長方形に!
例えば、平行四辺形の面積は、「底辺×高さ」になるのですが、その理由は、なかなか言葉では説明できません。黒板やホワイトボードに図を描いて説明しても、すべての子がわかるわけではありません。なぜ平行四辺形の面積が「底辺×高さ」なのか。クリック一つで平行四辺形が長方形に!
なぜ円の面積は「半径×半径×3.14」なのか?
他にも、このソフトを使うと、円の面積がなぜ「半径×半径×3.14」になるのかが一目瞭然。円を細かくおうぎ形に切ったものが、クリック一つで一瞬にして平行四辺形の形へと変形。なぜ円の面積は「半径×半径×3.14」なのかが一目瞭然!
どんな円も、底辺が円周の半分(=半径×3.14)、高さが半径の平行四辺形になるのですから、円の面積は「半径×3.14×半径」、つまり「半径×半径×3.14」となるわけです!
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