3種類のパワートレーンは日本初
発売から1か月で月間販売計画である3000台を大きく超え、約1万6000台と絶好のスタートを切った新型アクセラ。パワートレーンからシャーシ、ボディまで「スカイアクティブ」を全面採用したCX-5、アテンザに続く第3弾だが、最も手が届きやすい価格帯と主力モデルだけあって幸先の良い出だしとなっている。
日本車としては初めて同一車種にガソリンとディーゼルエンジンに加えて、トヨタから供給を受けたハイブリッドの合計3種類のパワートレーンを展開している。
発売1か月でガソリンが66%、ディーゼルが15%、ハイブリッドが19%となっており、イメージカラーで5万2500円の有償色が24%を占めているのも特徴だろう。
なお、これから注文すると(12月20日現在)、納期はガソリンとディーゼルが3月下旬以降、ハイブリッドが1月下旬以降だそうで、ガソリンとディーゼルは消費税増税前に間に合うか微妙な状況だ。
ライバルは欧州Cセグメント
写真はマツダのエンジンとトヨタのハイブリッドシステムを組み合わせたアクセラ・ハイブリッド。エンジンは99ps/142Nm、モーターは82ps/207Nmで、ともにトヨタ・プリウスと同値。エンジンの出力と回転数はテストを重ねた上で、プリウスと同値がベストバランスだったそうだ
日本車でもトヨタ・カローラやオーリス、スバル・インプレッサなどのライバルが存在するが、マツダの開発陣が見据えるのは欧州Cセグメント車だ。
しかも最近は、ゴルフが250万円を切る価格から設定し、V40は安全装備を充実させ、Aクラスはスポーツ路線を全面に打ち出しながら、290万円を切る価格設定をしている。グレードによって異なるが、以前よりも価格的にも接近しつつある。年々、輸入車のシェアが高まっているが、こうした欧州勢が牽引役になっている。
まず、アクセラの魅力をこれらの欧州Cセグメントモデルと比較すると、3種類のパワートレーンを用意する点が浮かぶ。しかもガソリンエンジンは、1.5Lと2.0Lの2種類があり、2.2Lのディーゼルは175ps/420Nmのスペックを誇る。とくに420Nmの最大トルクは、4.0L V8ガソリンエンジンに匹敵するというモンスターぶりだ。
さらに、トヨタからハイブリッドシステムの供給を受け、自前のエンジンと組み合わせた2.0Lのハイブリッドは、30.8km/Lという低燃費を誇る。
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