国字の問題 その1
漢字検定の準1級と1級の試験では、常用漢字と非常用漢字の国字が出題されます。「国字」とは、広義でいえば漢字の字体にならって中国以外の国で作られた漢字体の文字のことですが、一般的には和製漢字、つまり日本で作られた漢字を意味します。現存する国字の総数は1500字あまりと言われていますが、漢検で出題される国字は148字です。(常用漢字の10字を含む)
国字を書いてみよう!
【常用漢字の国字】
漢検に出題される常用漢字としての国字は以前は8字でしたが、平成24年度第1回の新しい審査基準により、「腺(せん)と「匂(にお)い」と「栃(とち)」の3字が追加され、「匁(もんめ)」という漢字が常用の対象から外れたため、現在は10字となっています。この「腺」と「匂」と「栃」は2級の新出漢字196字に含まれているので、漢検2級で出題されることになります。
その他、残り7字の国字を挙げてみましょう。
働・塀・峠・搾・枠・畑・込
【準1級に出る国字】
準1級では、常用漢字の国字10字に加え30字が対象となり、短文中の漢字の読みとして出題されます。実際の読み問題としては、1回の試験で1~2問出題されます。平成24年度第1回の問題をひとつ挙げてみましょう。以下の太字の漢字を読み方を答える問題です。
<問題>
新作の噺を披露する。
<解答>
はなし
その他、残り29字の国字の中から10字を挙げてみましょう。
俣(また)・凧(たこ)・杢(もく)・椛(もみじ)・榊(さかき)・笹(ささ)・糎(センチメートル)・辻(つじ)・雫(しずく)・鰯(いわし)