貯蓄/1000万円貯めている人の習慣

「アラサーで1000万円貯蓄」でも不安な人への処方箋

貯まる人・貯まらない人多数に取材している筆者ですが、「貯まる人」の中には、「もっと貯めなきゃ」という気持ちが高まるあまり、お金を使う勇気が出なくて辛そうな人がいます。そこで今回は、「貯まっているのに不安な人」へのアドバイスをお送りします。

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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アラサーで1000万円以上貯蓄があっても不安?

筆者は、「貯まる人」にも多数取材しているのですが、お金を貯めながら毎日を楽しんでいる人がいる一方で、貯蓄はあるのに辛そう人に時々出会います。
 
ひたすら貯め続けるのでなく、頑張った自分にご褒美をあげましょう

ひたすら貯め続けるのでなく、頑張った自分にご褒美をあげましょう


例えば、とあるアラサーの女子Aさん。貯金通帳には1000万円台の数字が並んでいるのに(実際に見せてくれました)、そのお金が少しでも減ってしまうのが怖くて、休日は自宅にこもりっきり。平日も仕事が終わると、どこにも寄らずに自宅へまっしぐら。自宅でも極力お金をかけないように、むしろ少しでも貯蓄がアップするようにと、ネットでポイントを稼いだり、アンケートに回答したり。

飲み会や外食、洋服、コスメの購入などで出費があると、「ここでお金を使った分、どこかで節約しなければ」と、後ろめたい気持ちに。ひたすら節約ブログを見て、「自分はまだまだ……」
と反省するのだそう。

あれれ? まるでお金を使わない修行? 人生、あまり楽しんでいないような……。

もちろん、「節約が趣味なんです」ということならOKだと思うのですが、本人はなんだか浮かない顔。なぜなら、それらの行動は「とにかくお金が減るのが怖いから」だと言います。取材をしていると、「貯まる人」にそういうタイプの方が時々いらっしゃるのです。
 

貯蓄や節約の記事は、主に「貯まる人」が読む傾向に

今後は、昔のように年金をもらえなくなることが予想され、右肩上がりの賃金体系でなくなってきたことなどから、「老後はこんなにお金が必要ですよ」「毎月少しでも貯めていきましょう」という記事を見る機会が多いもの。貯蓄に興味がある方は、そういう記事に敏感になり、記事を読めば読むほど「もっと貯めなきゃ!」と感じてしまうのかもしれません。

でも、いやいや。アラサーで1000万円あったらすごいことですよ。もし、同じ職場の誰かに話す機会があったら、「なんで同じお給料なのに、そんなに貯められるの?」と驚かれるのではないでしょうか。

新聞や雑誌、WEBなどの記事は、大勢の人に向けて作られています。読者の方を全体的に見ると「貯めていない人」の割合が大きいため、「もっと貯めましょう」という記事が多くなりがちなのです。

ところが、実際に貯めていない人は、あまりマネーに興味・関心がないため、そういう記事はスルーしがち。本来貯めた方がよい人にはその記事が届かず、しっかり貯めている人に届くことで「もっと貯めなきゃ」と焦ってしまうという状況……ライター活動もしている筆者の、ジレンマでもあります。
 

「貯まっている人」は、まず自分を褒めてあげよう

ある程度貯まっている人は、「もっと貯めなきゃ」ではなく、まずは(欲しいものがあっても我慢していると思うので)「自分はがんばっていて偉いな」と褒めてあげましょう。

そして、自分の人生をさらによくするために「少しお金を使ってみようかな」という意識を、ぜひもっていっていただきたいと思います。働いている方で、毎月貯蓄ができている人なら、少々お金を使ったって大丈夫。意味のあるものに使うのなら、1万円の貯蓄がなくなっても、2万円、3万円もの価値を生み出すはずです。

今回は、いつもとは少し違う内容になりましたが、いかがでしたでしょうか。お金のことは、恋愛のこと以上に、周りに相談しにくいもの。大親友にも相談しにくいですよね。「たくさん貯めているけれど、それでも辛い人は、実は結構いらっしゃるのでは……」と筆者は考えているので、このコーナーではそういう内容もお伝えしたいと思います。

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