結論から申し上げますと、購入する際は、
・メンテナンス等も対応してくれるブランドなのかを確認する
・知識豊富なスタッフから購入する
・定番で長く売られ続けているアイテムの中から選ぶ
ことをおすすめします。
写真協力:イデー、撮影:三部正博
今時の「ちょうどいい」サイズ感は「幅=○○○」
少し前まで、ダイニングテーブルの定番サイズは、「幅1800mm×奥行き850mm×高720mm」でした。これには材料の規定寸法ありき、また“大人一人が食事をとるのに最低でも幅600mmは必要”という「インテリア業界の常識のサイズ感」から、横に3人並ぶ事が出来るサイズで幅が決まり、その天板サイズに見合ったバランスで、高さが決まっていました。では、実際の売り場では、どんなサイズが売れているのでしょうか?
それは、「幅=1400mm 奥行き=800~850mm 高さ=700mm前後 」のサイズです。
これまでの定番の幅1800mmでは空間に対して天板が大きすぎ、部屋が狭く見えます。また天板の大きさを見直す際に、バランスをみて高さも若干下げることで、「くつろぎ感が増す」効果をえられたのです。「自分らしいインテリア空間」にこだわり、素敵なインテリア情報を共有し合う事で、急速にバランス感覚の磨かれた生活者のニーズが、主流のサイズ感を変えたのではないでしょうか。
そういったサイズ感のニーズに答えるようなアイテムとして、IDEEの定番商品「スデュー テーブル」があります。
スデュー テーブル 1400/IDEE
スチール脚の軽やかさと、無垢材の天板が年月と共に味わいを増すのが人気のダイニングテーブルです。作業台にも使えるような無骨さが空間に「心地いいユルさ」を醸し出す感じが時代の空気感に合っています。もともと幅1600mm/1800mm/2000mmの3サイズで出していたものに加えて、お客様からのニーズを汲み幅1400mmのものも新たに定番に加えたそうです。(※ちなみに、幅1400mmは奥行き800mm、幅1600mm/1800mm/2000mmは奥行き850mm)ニーズのあるサイズを「定番商品」に加えた対応力が、「オリジナル定番商品」を発表し続けるIDEEブランドの底力だといえます。
無垢材は正しいメンテナンスで、未来のビンテージに
無垢材のオイルフィニッシュのテーブルをご購入される際には、同時に全てセットになっているメンテナンスキットのご購入をおすすめします。アンティーク家具のやヴィンテージ家具のもつ独特の「経年変化」した味わいは、新品のものにはない空気感を漂わせ、インテリアに奥行きをもたせてくれます。逆に言えば、「素材のいい新品を、自分でメンテナンスしながら、未来のヴィンテージに仕立てていく」喜びを持つ事も、人生の贅沢な体験です。
少し低いダイニングテーブルが生むインテリアの効果
ブルーノ・マットソンのダイニングセット/天童木工
低めのダイニングテーブルに合わせて、ゆったりと座れる椅子を合わせる事で、リビングの機能を持たせる事も可能です。狭い空間に、3人掛けのソファーと、ダイニングセットを定番サイズで置いて、ソファーを背もたれに床座で過ごす。そんな日常のちぐはぐな風景も、家具のサイズ感を見直すことで見違えるほど広々と、快適でおしゃれに暮らす事が可能になります。
リビング機能を持たせるのに、おすすめのダイニングテーブルは天童木工のブルーノ・マットソンデザインのものがあります。
ブルーノ・マットソンのダイニングテーブルW1400/天童木工
ダイニングコーナーにリビング機能を持たせた場合は、一人用の安楽椅子や、デイベッドをヴィンテージから選んでも、インテリアに奥行きが生まれ、素敵な空間になるでしょう。
少しお金が貯まったタイミングや、子供が生まれたタイミング等で「毎日使う物だからいい物を買いたい(に買い換えたい)」という方は、このサイズ感を一つの指標に「それより大きい(小さい)」場合のメリット・デメリットをお考えになると、自ずと暮らしたい毎日のライフスタイルが見えてくる手助けになります。
ウレタン塗装仕上げは、デザイン次第で未来のヴィンテージに
先ほどのIDEEのスデュー テーブルと比較すると、天童木工のブルーノ・マットソンダイニングテーブルは「ナチュラルな感じではない」風合いに仕上がっています。それは成形合板で作っている為に「ウレタン塗装仕上げ」を木材に施しているからです。成形合板は複雑な曲線を、パイ生地のように何枚も重ねた板を型で挟んで熱を通して作っています。それをカットして使うので、バウムクーヘンのような断面が美しいアクセントになります。「ウレタン塗装」での仕上げは素材のムラや技術の粗さを目立たなくし、クレームが少ない為に大量生産に向いている、という安易な理由で出回っています。その反動もあって「こだわり層」と呼ばれる人達に「無垢材」「オイル仕上げ」がもてはやされている傾向があります。「やや古くさいイメージ」がもたれている「ウレタン塗装仕上げ」ですが、一方で大人気の柳宗理氏デザインの「バタフライスツール」もウレタン塗装仕上げです。特徴的なカーブの断面に浮き出たボーダーラインがアクセントになっています。また、天童木工の製品は全て自社工場で作られているため、ウレタンの再塗装修理も受けています。
バタフライスツール/天童木工
次のページに、今回の記事で紹介したショップとアイテムのデータをまとめました。