熟成が必要なフィットのDCT
フィット ハイブリッドとアクアの走りの大きな違いは、極低速時に顕著に感じられる。アクアはプリウスなどと同じ電気式無段変速機で、フィット ハイブリッドはホンダ初のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)で7速を採用している。リコールを出してしまった7速DCTだが、初のDCTとしては完成度もなかなか高いが、一般的にDCTが苦手とする、止まるか止まらないかという極低速域では少しギクシャクするシーンも散見された。例えば、非常に狭い場所で取り回す際や駐車場などがそうで、そうした状況が坂道だったりするとなおさらだ。
しかし、極低速域以外の良好な変速フィールはもちろん、燃費の面でもDCTがCVTなどに猛追している点を考えると、軽量コンパクトなDCTを手にしたホンダはよりDCTをアップデートしていくはずで、ほかの国産メーカーに対するアドバンテージになるかもしれない。
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