投資信託/J-REIT(Jリート)とは?最新情報

J-REITは投資妙味がなくなってしまったのか?

日経平均株価は年初来高値を更新する勢いですが、東証REIT指数はかなり低い水準で低迷していることは否めません。2013年年初から春先にかけては日経平均株価を凌駕する勢いだった東証REIT指数。このまま低迷に甘んじてしまうのか考察してみることにしましょう。

深野 康彦

執筆者:深野 康彦

お金の悩みに答えるマネープランクリニックガイド

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REIT低迷は資金調達が要因か?

いま日経平均株価の年初来高値1万5627円(終値ベース)更新が完全に視野に入ったと言えますが、一方、東証REIT指数は年初来高値1700.91(終値ベース)を大きく下回っています。2013年11月27日の終値は、1449.80ですから、年初来高値を更新するのは神風でも吹かない限り難しいと言わざるを得ません。

なぜ、東証REIT指数、ひいてはJ-REITが人気の圏外に放置されているのでしょうか?REITにとって大敵と言われている長期金利は、5月の急騰以降は低下に転じ、秋口以降は0.6%前後で低位安定していることから、長期金利はむしろ追い風に変わっていると言っても過言ではないと思われます。

機関投資家などが参考にしているREITの配当利回りと長期金利の差も、2013年11月27日の終値ベースで3.1%近くあります。3.0%以上の差があれば、機関投資家がポートフォリオに組み入れる検討をすると言われていることから、この点も人気の圏外に放置される理由とはなりません。

となれば、REITが低迷している要因は需給関係。言い換えれば、REITが資金調達を活発化させたことがあげられそうです。REITは新たな投資物件を購入するために、増資や借り入れにより資金調達を行います。2013年に入ってREITは、増資により既に1兆円を超える資金調達を行っています。増資は口数が増えることになり、短期的に需給を悪化させることになります。

機関投資家の会計基準の変更も影響しているかもしれません。数年前から、金融機関(銀行や保険会社)の会計基準が変更になり、株式など価格が大きく変動する金融資産を保有することがかつてより難しくなっているのです。このため2000年代半ばのREITのプチバブルを促すような買いが入りにくくなっているのかもしれません。

2014年は堅調を予測する材料豊富

2013年、残り1ヵ月の急騰を促す材料は見当たりませんが、2014年をふかんすれば出遅れているREIT市場に注目が集まる気がしてなりません。

注目が集まる材料としては、日本銀行のREITの買い入れ枠が300億円増えることです。ご存じの通り、日本銀行は白川総裁の包括緩和からREITを買い入れていますが、2013年の買い入れ枠はほぼ使い切っています。しかし、黒田総裁の異次元緩和により2014年に300億円の買い入れ枠が発生するのです。日本銀行は上値を追っていくような買いはしませんが、下値を支える役目は期待できそうです。

また、日本銀行は物価目標の2.0%が達成できそうもない場合、躊躇なく追加緩和を行う旨を公表しています。追加緩和で購入する資産が何になるかわかりませんが、物価上昇を促すならばREITを購入して資産価格の上昇を促す可能性もありえるでしょう。

さらに、機関投資家は会計基準の変更等で2000年代半ばのような買いは期待できないものの、年金積立管理運用独立行政法人(公的年金)の運用改革によりREITが投資対象となる可能性が高まっています。

年金積立管理独立行政法人がREITを投資対象に加えれば、他の年金基金なども右へならえとばかりにREITを投資対象に組み入れる可能性が出てきます。年金資産の運用は長期の運用になることから、組み入れ資産にREITが組み入れられれば、かなりの投資資金がREIT市場に流れると予測されます。

さらに、2014年からNISAが始まりますが、REITは配当利回りが高いことから、高配当プラス売却益が期待できる投資対象として注目されるでしょう。不動産価格に関する統計データが公表される度に、REITの注目度が高まるかもしれません。

2013年の春先までのような急騰は期待しにくいかもしれませんが、少なくとも2013年後半よりも2014年のREIT市場は期待できるマーケットである気がしてなりません。
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