半世紀の時を経て商品化されたエルボーチェア

そんな名作椅子の中でも1956年にデザインされ、2005年に製品化された椅子「エルボーチェア」が、最近のお気に入り。とにかく、美しく造りが素晴らしい椅子だ。
デザインされた当時は製作費用、技術面の問題から量産されずプロトタイプ(試作品)しただけでその役目を終えていた。半世紀の歳月がその問題を解決し、ようやく復刻された椅子である

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エルボーチェアはカウホーン(牛の角)タイプのアームや、スタッキング(積み重ね)した時も美しさを損なわないよう計算尽くされている。また、この椅子の特徴である貫(脚と座をつなぐ座枠部分)、前傾の座など美しい日用品を追求したウェグナーのデザイン哲学が集約されている。

低めに設計された背や直線的なシート、積層材の特殊な構造の座枠等細部を語り始めると止まらなくなる。この椅子のウンチクは、「一家一脚椅子物語シリーズ」で別の機会にご紹介したい。かならず、お約束する。

あらためて、「石川 尚のデザインワークショップ【ミニチュア名作椅子を創る】」。

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第一作目は、 「ハンス・ヴェグナーの Elbow Chair(miniature)エルボーチェア(ミニ )」。

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椅子製作販売メーカー:カール・ハンセン&サン/Carl Hansen & Son社、正式名「CH20 エルボーチェア」のミニチュア製作を次回からスタートするので、お楽しみに!

● 制作データ
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ハンス・ウェグナー(ハンス・ウェグナーの椅子展リーフレットより) ●画像をクリックすると拡大します


・デザイナー
【ハンス・ウェグナー/Hans Jørgensen Wegner】
生涯に500脚以上のデザインをし、世界で50万脚以上の椅子を販売したと言われる北欧家具デザイナー。
「Yチェア」、「ザ・チェア」等代表作は「世界の名作椅子」としてナンバリングされる。
1914年、デンマーク生まれ。14歳で家具職人の下で修業を始め、17歳で指物師のマイスターの資格を取得。美術工芸学校を経て、アルネ・ヤコブセンの事務所に勤務し、オーフス市庁舎の家具デザインの設計に携わる。その後独立し、コペンハーゲン美術工芸学校で教鞭を執りながら、家具デザインを行う。1984年にデンマーク女王よりナイトの称号を得る。1995年には生まれ故郷のトゥナーにウェグナー美術館が開館。2007年1月26日92歳で逝去。2014年に生誕100周年を迎える。

・椅子製作販売メーカー
【カール・ハンセン&サン/Carl Hansen & Son】
1908年デンマーク・オーデンセに設立された家具メーカー。
高い職人の技術力によって生まれる木材を使った家具は現在まで
世界中で評価が高い。
1949年より始まったハンス・J・ウェグナーとの共同作業によって
Yチェアやウィングチェアなど数多くの名作家具を生み出している。
伝統的なクラフトマンシップを継承しつつも工場生産の
メリットを取り入れた、木の持ち味が生きている家具が多い。


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■ 今回の関連リンク
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「ファニチャー」ガイド石川尚
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