ETF/ETFに投資をするときの取引法とコスト

ETFに積立投資する方法

ETFへの積立投資は、投信積立に比べ対応している窓口が少ない、ノーロードで積立できないといった難点があります。しかし、最近は積立できる商品も広がりを見せ、ネット証券でのローコスト積立も可能になっています。手持ち資金は少ないけれどETF投資してみたい!という人におすすめです。

執筆者:村岡 里香

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るいとうサービスをつかったETFの積立投資

ETFへの投資金額を長い時間をかけて積み上げていける方法は?

ETFに積立投資する方法って?

ETFに積立投資できる方法は、一般的に「るいとう」とよばれます。「株式累積投資」の略で、毎月一定金額で株式を買い続けていく方法のこと。多くの証券会社で一銘柄につき月々1万円から申込を受け付けています。

購入したいETFがこのるいとうの対象銘柄に入っていれば、証券会社に申込むことで毎月の自動買い付けが可能です。定時定額で買うことで買値の平均単価を安くならす効果も期待できます(定時定額投資の効果についてはこちらの記事をご参照ください)。

残念なのは、ETFに積立投資できる窓口が多くないこと。証券会社がるいとうに対応していても、その対象銘柄にETFが含まれないことが多いからです。とはいえ一部の証券会社ではETF積立ができますし、取扱銘柄も広がって来ました。今ではネット証券でローコストでの積立も可能になってきています。それらの窓口と活用ポイントを見ていきましょう。

ETFに積立投資できる主な窓口と活用のポイント

るいとうでETFを取り扱っている証券会社のうち、中でも多くのETFをラインナップしている会社に、野村證券、高木証券、カブドットコム証券があげられます。この三社の特徴をまとめたものが下の表です。

H25年11月時点。ETF積立ができる証券会社はこの他に、SMBC日興証券、東海東京証券などがあります。売買手数料や口座管理手数料、対象銘柄数は証券会社によって異なります。※クリックで拡大します。

H25年11月時点。ETF積立ができる証券会社はこの他に、SMBC日興証券、東海東京証券などがあります。売買手数料や口座管理手数料、対象銘柄数は証券会社によって異なります。※クリックで拡大します。


■最低積立額は通常1万円から、カブドット証券では500円から可能

るいとうの申込単位は通常1万円以上1,000円単位ですが、ネット証券であるカブドットコム証券では500円以上1円単位と少額からの申し込みが可能です。ただし、カブドットコム証券の購入コストが約定代金2万円までは一律105円。あまり少額だとコスト負担が大きくなってしまいますね。

ちなみに約定金額が1万円程度なら1%程度、2万円以上なら0.7%以下に購入コストをおさえられ、左の二社よりも安くなります。さらにカブドットコム証券の購入コストは積立回数により低下していくしくみなので、6回目以降はそれぞれ0.5%程度、0.4%以下まで低コストにおさえられます。

■積立てできるETFは各社で異なる

積立できる銘柄は、この三社だけでみると、現時点では野村証券と高木証券のETFラインナップは同じで、カブドットコム証券は違っています(H25年11月時点)

各証券会社で積立できるETFの一部を抜粋(H25年11月時点)。カブドットコムではフリーETF(売買手数料無料のETF)は残念ながら積立対象外となっています。※クリックで拡大します。

各証券会社で積立できるETFの一部を抜粋(H25年11月時点)。カブドットコムではフリーETF(売買手数料無料のETF)は残念ながら積立対象外となっています。※クリックで拡大します。


たとえば【1554】上場インデックスファンド世界株式(除く日本)はカブドットコム証券では積立対象ですが、他の二社は対象外。【1566】上場インデックスファンド新興国債券は野村證券と高木証券では積立対象ですが、カブドットコム証券では対象外です。積立可能な銘柄は各社ごとに決められているので、自分の購入したいETFがラインナップされているかどうかは各社HPや窓口で確認しましょう。

■分配金は再投資されるの?
野村證券、高木証券などの店舗型証券では、るいとうにおけるETFの分配金を自動的に再投資してくれるところが多くなっています。つまり何もしなくても複利の効果を得ることが可能。ただし、残念ながらカブドットコム証券では分配金は自動再投資されません。払い出された分配金を活かすには、自分の手で再投資する必要があります。

■インデックスファンド積立とETF積立、どっちが有利?
同じ指数に連動するタイプに積立投資するとき、始めやすさでいえば、様々な金融機関から窓口を選べ、ノーロードでの積立も可能な非上場のインデックファンドのほうが勝るといえます。しかし、長期で積立投資するとなるとETF積立のほうが有利となる可能性が。売買コストがかかったとしても、運用が長期であればあるほど保有コストの安さがそれ以上に効いてくるからです。

ETFは非上場のインデックスファンドよりも信託報酬が安い傾向があり、たとえば信託報酬の差が0.26%の場合、積立期間がカブドットコムはざっくりと5年以上、野村證券、高木証券は10年以上あればETF積立を選ぶ方が有利になります。自分のケースをシミュレーションしてみて、よりベターな方法をえらびたいものですね。

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