切手収集/切手収集入門

切手収集は「身近なテーマ」から広げよう!

切手収集を始めるには、まず身近なものからテーマを選ぶのがオススメです。ここでは、ガイドの大好きな「コーヒー」をテーマにした切手収集を紹介します。

板橋 祐己

執筆者:板橋 祐己

切手収集ガイド

前回の記事では「切手収集の4つの魅力」についてお話ししました。ですが、急に「切手収集を始めよう」と言ってもまずどんな切手から買っていけばいいのか、見当もつかないですよね。

そこでガイドがオススメするのが、「身近なもの、好きなものを思い浮かべて、それに関連する切手から集め始める」方法です。たとえば、ガイドなら迷わず「コーヒー」です。コーヒーは毎朝欠かしませんし、休日は切手を整理しながら、4杯・5杯と飲んでしまいます。(笑)

ここでは、まず世界中で発行されているコーヒーの切手を見ていきたいと思います。

ハイセンスなカフェの切手

やはりコーヒーだけに、気の利いたカフェを想わせるような、とてもセンスの良い切手がたくさん発行されています。
コーヒーの切手

ハイセンスなデザインが多いコーヒーの切手(2006年以降の切手から)

ポルトガル切手コーヒー

ポルトガル(2009年)。ポルトガルのデルタカフェ社が切手でプロモーションを行ったもの。

中でも面白いと思われるのが、ポルトガルで2009年に発行されたコーヒーの切手です。デルタカフェというポルトガル最大のコーヒー加工メーカーがポルトガル郵政とタイアップして、切手の余白(タブ)に自社のロゴを入れています。

コーヒーの切手、コーヒー関連の切手

コーヒーに関連する切手を探してみると、ブラジルなどの中南米の生産地で、コーヒーの実などが描かれることが多いのに気付かされます。コロンビア(右下)の地図切手を見ると、世界のコーヒーの主な生産地(赤)と消費地(緑)が示されています。
コーヒー関連の切手

コーヒーに関する切手。中南米・アフリカ・東南アジアの切手にしばしばコーヒーの木や実が描かれている。

イエメン切手(右上)の中にコーヒーの木が描かれていました。イエメンは、コーヒーの名にもなったモカ港があることで知られ、コーヒーの木がしばしば登場します。

コーヒーの文化的な役割を伝える切手

東ドイツ時代に発行されたカフェ・バウムの切手は、ヨーロッパの文化の中でコーヒーが大切な役割を果たしてきたことを伝えてくれます。
カフェ・バウム

カフェ・バウム(1962年)。東ドイツが発行したもの。(参考価格100円)

カフェ・バウムはドイツ最古のコーヒーハウスとして知られ、ライプツィヒに現在もあります。かつてナポレオンやゲーテやシラーといった詩人たちも、みなカフェ・バウムを訪れて、アラビアの甘い香りに酔いしれたのです。ちなみにバッハが今でいえば、CMソングとして「コーヒーカンタータ」(1732年)を発表したのもライプツィヒの街でした。

身近なテーマを深掘りしよう!

いかがでしたでしょうか。「コーヒー」という何気ないテーマでも、こんなにたくさんの切手があり、そこから歴史や文化的な広がりを垣間見ることができます。

たとえば、歴史小説が好きな方はその時代や人物を、映画が好きな方は作品の舞台を最初のテーマにするのも面白いと思います。また、スポーツ、食品、動植物、美術といったテーマで切手で深掘りしていっても、きっと発見があると思います。

それでは、「どうやって自分の決めたテーマに関する切手を探し出すの?」ということについて、次回の記事で紹介していきたいと思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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