中高生に広がる「スマホ依存症」とは?
今、中高生の間にスマートフォン(以下、スマホ)が爆発的に広がっています。「高校に入ったら(合格したら)スマホを買って」という約束をしている家庭も少なくないでしょう。残念ながら、この流れを止めることはできません。1人に1台スマホ時代がやってきたのです。高校生が保有するインターネット接続機器のダントツトップはスマートフォン。
塾講師の間では、最近、特に子どもの様子がおかしいという話題がよく挙がります。どうも原因は「スマホ」にあるようです。スマホで夜遅くまでLINEやメールでメッセージを送ったりゲームをしたりすれば、夜更かしにつながります。夜更かしすれば、当然、睡眠不足につながります。また、勉強する時間がスマホをいじっている時間にすり替わっているとしたら、学力低下にもつながります。しかも、成績上位者の間でも決して例外ではないのですから、これはかなり深刻な問題と言えるでしょう。
通信費の負担という問題もさることながら、最も問題なのはこの中高生に広がっている「スマホ依存」の問題です。ガイドのところにも、夜中の12時過ぎに、中学生の生徒からLINEでメッセージが来るなんて出来事もあったほど。これでは勉強どころではありません。いったい、今の中高生に何が起こっているのでしょうか。対策はどうしたら良いのでしょうか。考えてみました。
1日2時間以上スマホを使う高校生が56%
総務省が全国の高校生に実施した「青少年のインターネットリテラシーに関する実態調査」によると、全体の99%がネット接続機器を持っており、うちスマートフォン保有者は84%にも上ります。昨年の調査では59%だったこと考えると、高校生に急速にスマートフォンが広がっていることがわかります。1日当たりの平均利用時間を調べてみると、「2時間以上」と回答した高校生が、実に56%にも上ります。あくまでも「2時間以上」ですから、もしかしたら3時間、4時間以上かもしれません。そう考えると「ぞっ」としますね。
スマートフォンの1日の平均利用時間が2時間以上という高校生は56%
なぜ、そこまで中高生がスマホに夢中になってしまうのかというと、スマートフォンとは、「漫画」と「テレビ」と「ゲーム機」と「音楽プレイヤー」と「SNS」と「パソコン」と「携帯電話」が一体になった最強の娯楽ツールだからです。
つい最近スマホに変えたガイドも、あるゲーム会社のアプリを試しにやってみたところ、種類も豊富で、WiiやDSのようなゲーム機のゲーム並に面白いことがわかりました。しかも、基本的には「無料」でできる上に、ゲームを進めれば進めるほどアイテムが増えて行動範囲が広がるので、際限なくやってしまうのも無理もない話です。
それもそのはず。企業が、何億円、何百億円もかけて、夢中になるようなシステムを開発しているからです。でも、これは避けては通れない道。できることと言えば、際限なくやってしまわないようにルールづくりをすることだけです。