ただただ楽しい! 開発コンセプトが明確に伝わる
短い時間だったが、バロッコのテストコースサーキットでも試乗することができた。ひとことでいえば、やっぱり“ファン”に尽きる。純粋に、楽しい。アシが、音が、パワーが、フィールが、と細目を並べたてる必要がないくらいに、ただただ、楽しい。もう、それしか考えていなかったのだろうと妙に納得してしまうほどに、楽しい。開発コンセプトが明確に、伝わってくる。サーキットから降りた今となっては、安っぽいインテリアだって、許せてしまった。鮮烈な記憶として残っているのは、速度をどんどん上げていっても、どこまでもフラットに徹し、特にハイスピードコーナリング時におけるニュートラル~弱アンダーの車体の動きと、両手と腰に伝わってくる車体反応の心地よさだった。
とにかく、扱いやすい。一体感に満ちている。ミドシップカーにありがちなハンドリングピーキーがまるでない。ないから、ツマラナイ、という意見もあるだろう。実際、後輪を滑らすことは難しい。けれども、そのぶん、前アシをしっかり路面に食いつかせて、リアのブレークを気にかけることなく、ガンガン攻込んでいける。ブレーキペダルも含む右足の出し入れに、クルマが素直に前後左右の反応をみせるから、楽しいし、速い!
この日、バロッコのプレゼンテーションで、日本のローンチエディション(世界1200台限定、アジア200台、日本不明)が、本社希望価格730万円と発表された。ということは、日本仕様のベースモデルは、600万円台になることは、ほぼ間違いない。なるほど、これは“実現のスーパーカー”だ!
価格も含め、正式な日本仕様の発表は、来年早々になる予定。デリバリー開始は、早くて来春、遅くとも初夏、となるという。既に話題沸騰の一台。ファーストエディションの割当台数も定かではないし、その後もはたして年間何台確保できるかまるで分からない。とりあえず、オーダーしてしまった方が良さそうだ。