ハウスメーカー・工務店/住宅メーカー・ハウスメーカー比較[エコ・長期優良住宅]

太陽光発電とハウスメーカーの選び方(2ページ目)

住宅展示場などに行くと、どのハウスメーカーも太陽光発電システムの積極的に提案しています。しかし、どのハウスメーカーも同じような内容で比較検討は難しいもの。今回はその見分け方についてご紹介します。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

PVの設置に関する盛り上がりは、「環境に優しい」ということと「経済性」が両立しているから。逆に言うと、PVなどの環境関連機器のイニシャルコストが私たちにとって手の届かないレベルであれば、いくら環境に優しいといっても決して導入しないものです。

まず長持ちする住宅を建てることが最優先

平屋根タイプ
PVは平(陸)屋根の方が適していると言われる。最も効率のいい傾斜角にしやすく、さらに設置面積も広げやすいという利点があるためだ
ですから、「予算の問題でとてもじゃないけどPVにまで手が回らない」という方がいらっしゃるのなら、ぜひ、建物の方を優先すべき、と申し上げたいです。丈夫で長持ちし、環境性能が高い住宅を建てることが、まず先決。

PVが搭載された住宅は、環境に優しい上に経済的にも魅力的、と映るはずです。しかし、大元の建物が断熱性に劣り、省エネルギー性に優れていなければ、ちょっとおかしな話になると思いませんか。特に昨今のこんな経済環境ですから、住まいづくりにかけられるコストは、どんどんシビアになってきていると思います。

だから、性能のいい長持ちする住宅であることに加え、PVなどの環境機器を搭載して経済性も追求するのは現実には難しくなっています。それでしたら、まず前者を優先して、経済的に余裕が出てきたら、後者を取り付けるという選択も大いにあっていいと思うのです。

設備機器はなんでもそうですが、時が経つにつれ性能が大きく向上しますしね。そして、ハウスメーカー選びにおいてよく考えたいのが、こうした将来のPV設置などにうまく対応してくれる依頼先を選択するということ。

新規に様々な業者が太陽光発電に参入しているが…

最近はリフォーム需要を狙って、ホームセンターや大型家電店にも販売コーナーが設けられるような時代になりました。それは、これまでPVなんか取り扱ったことがない業者までが参入しているということで、各種報道にあるようにそれに伴い様々なトラブルも発生しているようです。

都市部住宅密集地
PV設置の大前提は十分な日射量を得られるかという点。周りに高層建築物が多い都市部住宅密集地の場合、適さないケースもある
具体的には、設置工事の不具合による雨漏りなどのトラブルや、想定されていた発電量に届かないといったこと。例えば前者の場合は設計図や仕様書を元に工事する必要があるのですが、そうしたものを無視して工事する乱暴な業者も中にはいるということです。

そして後者の場合は、そもそもPVを設置しても効果が見込まれない地域があるとということを知っておく必要があります。PVは日射量がある所でないとダメ。マンションなど高層建築物が近くにある都市部の住宅密集地では、十分な日射量が確保できない場合がありますから注意が必要です。

新築でも同様ですが、このようなPVの特性をしっかりと把握している業者に依頼することが必要になるでしょう。次のページでは、主に新築におけるハウスメーカーの提案内容を検討してみたいと思います。
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