盆栽/盆栽の作り方

小さな盆栽の作り方……苗の下準備や根の処理方法を解説!

今回は、小さな盆栽の作り方として、苗の下準備や根の処理について最も簡単な方法をご紹介します。わかりやすいように、画像と共に解説。簡単な方法とはいえ、盆栽の基本をベースに解説していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

山田 香織

執筆者:山田 香織

盆栽ガイド

小さな盆栽の作り方! 苗の準備

小さな盆栽の作り方

小さな盆栽の作り方

以前の記事「ミニ盆栽の作り方 ……必要なもの・鉢の準備編」では、植え込みの基本についてご紹介しました。次に、植え込む苗木の下準備をしましょう。はじめに、盆栽としての木の正面を見つけます。
正面に対して、側面から木を写しています。

正面に対して、側面から木を写しています。

写真は正面に対して横側から見たところ。指を差している方向に幹が前傾しているのがお分かりになりますか?木がおじぎしているところが正面です。
左右に枝の広がりが見えるというもの正面の条件。

左右に枝の広がりが見えるというもの正面の条件。

正面側から見るとこちらです。木全体が左側へ流れています。
枝の中へ手を入れて、輪郭を考えます。

枝の中へ手を入れて、輪郭を考えます。

正面が決まりましたら、木の輪郭を整える剪定をするのですが、写真のように、はじめに木の頭(一番上)からゆるやかな三角形に収めるように枝先を切っていきましょう。
輪郭から飛び出る枝先をトリミングするように切る。

輪郭から飛び出る枝先をトリミングするように切る。

上の写真で三角形の輪郭を想像して、その輪郭からはみだす枝先を剪定しましょう。切るときは、切り口のすぐ下に元気な緑色の葉があれば心配ありません。
枝の内側の小枝を減らして、風通し良く

枝の内側の小枝を減らして、風通し良く

外側の輪郭線がゆるやかな三角形に収まるように剪定できましたら、次に写真で切っているような真下にぶらさがるように生えている小枝を切ります。真下へぶらさがるように生える枝は、木全体の印象が元気のない、締りのないものになってしまいます。
美容院に行った後のようにすっきり

美容院に行った後のようにすっきり

写真は、外側の輪郭線と内側の下向き枝を剪定してすっきりしたところです。すべて正面を基準に考えますので、幹の流れが前傾していて、左右に枝の広がりが見られる面を正面にしましょう!
草ものの苗もお手入れ

草ものの苗もお手入れ

次に、寄せ植えする草の苗の準備ですが、外側に広がって垂れているような大きな葉を元から切りましょう。風通しを確保する目的です。他にも、茶色に傷んでいる葉がありましたら、切って処理しましょう。
 

根の処理

根鉢の壁を箸で崩していきます。

根鉢の壁を箸で崩していきます。

苗の下準備ができたら、いよいよ根をほぐします。竹製の硬めの割りばしを1本用意し、根の先の方から紙をとかすように根をちぎらないように箸を流し入れて、古い土を落とします。
ぐるぐる回っていた根が長くほぐされました。

ぐるぐる回っていた根が長くほぐされました。

写真のように全体的に古い土が落ちたら、根の先を切ります。目安は春でしたら、根の全長の半分を切れます。秋でしたら、3分の2を残しましょう。私達専門家はもっと切り込むのですが、皆さんが作業される際には控えめに、上記の目安で切ってください。
地上部と根と下準備完了

地上部と根と下準備完了

上部も根も剪定され、準備ができました。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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