情景が目に浮かんでくる表現力にも注目
■アルバム名Pineapple
■アーティスト
松田聖子
■販売メーカー
ソニー・ミュージック
■おすすめ理由
松田聖子の5番目のアルバム。タイトル通り、南国をイメージした夏、そして海がテーマ。松田聖子が今の歌手たちと決定的に違うのは、歌を聴いているとその情景が目に浮かんでくるところ、そして季節感です。
作詞は全曲松本隆、作曲は来生たかおやユーミンなど当時世にときめいていたミュージシャンたちが名を連ねています。単純に楽曲のクオリティが高いというだけでなく、やはり歌い手である松田聖子の表現力によるところも大きいと思います。ただのぶりっこアイドル歌手ではない、アーティストとしての聖子の歌にぜひ注目して聴いてほしいと思います。
これから夏が始まるという、初夏の季節のウキウキ感を表現した「P・R・E・S・E・N・T」「パイナップル・アイランド」、夏まっただ中の恋を歌った「ひまわりの丘」「渚のバルコニー」「レモネードの夏」、そして夏の一日の終わりを歌った「SUNSET BEACH」は聴いていると砂浜にたたずみ、地平線に夕日が沈む情景が浮かんできます。これが聖子ソングの醍醐味。
1つのアルバムの中で起承転結のストーリーができているという構成も秀逸です。