建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

家を貫く光のクレバス[世田谷HN邸]

世田谷区の閑静な住宅地の北西の角地に、焼き杉をまとったコンクリートの家が完成しました。この家の中心には、外観からは想像もできない深くて長いクレバス(裂け目)が内部を貫いていました。

執筆者:川畑 博哉

南向きの明るい家ではなく、画家のアトリエのような北向きの柔らかくコントロールされた光の中での暮らしを希望された建て主のHさん。写真家という職業柄、光へのこだわりは人一倍。さらに垂直水平で構成された箱のような家よりも、変形の建築のほうが魅力的との思いから、あえて北向きの角地で変形の敷地を探したのでした。



焼き杉をまとう黒い家


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外観
上/焼き杉の外壁の内側に外断熱が施されている。中上/北側からの眺め。最上階のルーバーの内側はバルコニー。中下/縦格子の木のルーバー越しに愛車が見える。下/ガレージの西側に吹抜けがある。


外観のイメージは、コンクリートの上に乗った巨大な黒い岩といった感じ。しかし近づいてよく見ると、コンクリートの壁は杉板本実(ほんざね)加工の美しい仕上がり。その上の黒い壁は焼き杉貼りなので、全体に木のイメージで造りあげられている事が分かります。さらに縦格子の木のルーバーがアクセントのように効いています。大きく張り出した2階の下は玄関と駐車スペースです。

◆建築家プロフィールと建築データ


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