日本ホラー小説大賞の第二回受賞作品を映画化
『パラサイト・イヴ』

■監督
落合正幸

■出演
三上博史、葉月里緒奈、別所哲也、中嶋朋子、稲垣吾郎

■DVD販売元
フジテレビ

原作はれっきとしたバイオ・ホラー。日本ホラー小説大賞の第二回受賞作品でもあります。
著者である瀬名秀明氏が受賞当時、現役の理系大学院生であったことで話題になりました。

人類に長らく寄生し続けてきたミトコンドリアが反乱を起こすという、突拍子もない設定。
しかし、著者に生物学の知識があって、学術的な説明がきちんとなされているので、読者になるほどと思わせるようなリアリティを与えます。

しかし、この説明をすべて映画で行うのはたぶん無理……。
ですので、映画化された作品は、ホラーというよりも一種のラブストーリーに仕上がっています。

最愛の妻を失った化学者が、密かに彼女の肝臓の細胞を培養する。
しかし亡き妻は進化を遂げたミトコンドリアの所有者。
細胞は異常な速さで増殖し続け、完全なる生命体を目指して反乱を起こす……。

ツボはやはり、三上博史さんのマッド・サイエンティストぶりでしょうか。
そして、「ミトコンドリア・イヴ」に乗っ取られてしまった葉月里緒奈さんの、「魔性の女」全開演技。
緑のスライムみたいなミトコンドリア生命体は、まるで『妖怪人間ベム』のようですが、このスライム描写だけが古典的なホラーです。

30代前半より若い世代の方にとっては、プレイステーションゲームとしての『パラサイト・イヴ』 の方がなじみ深いかも知れませんね。
個人的には、テレビの深夜枠ドラマとして、もう一度改めて映像化してもらいたい作品の一つです。




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