スピルバーグ監督の戦争の恐ろしさをリアルに描いた作品
『プライベート・ライアン』
■監督スティーヴン・スピルバーグ
■主演
トム・ハンクス
■DVD/Blu-ray発売元
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
■おすすめの理由
もし貴方がホラーやスプラッタ映画を苦手とするならば、冒頭の20分間は、薄目で観るか、目の前に手をかざして指の間から観るなどしてください。でないと気分が悪くなると思いますので。
「史上最大の作戦」いわゆるD-DAY、ノルマンディー上陸作戦から始まるこの映画は、一種のロードムービーと言えるかもしれません。隊長のトム・ハンクスに率いられた7人の男達が、ヨーロッパ戦線で兄弟3人を失ったライアン上等兵を本国に送還するため、広いフランス戦線を旅する話ですから。
本来、戦争に従事しているのであれば、上官の作戦にのっとり、陣地を攻略し、敵に奪われていた領土をとりもどしていくはずなのに。会ったこともなく、どこにいるとも知れず、まだ生きているのかどうかも分からないたった一人の
兵士を探す日々。
戦闘地域を抜けていくわけですから、苦楽を共にした仲間が死傷することもあり、「あれ俺なにやってんだろ」なんてやりきれない想いを抱く兵士たち。一発の銃弾でいま話していた人間が死に、たった一個の砲弾で、幾人もの兵士の手足が千切れとぶ、戦争。あぁ現代日本に生まれて本当に良かったと思います。
ライアン上等兵役のマット・デイモンもいい味だしてますので、いまの平和をかみしめるこの映画、ぜひ一度ご覧下さい。
そして、もう少し観たいなと言う方には、同じD-DAYをスピルバーグとトム・ハンクスが再びタッグを組んで描いたドラマ、「バンド・オブ・ブラザーズ」もお勧めします。