映画/口コミでおすすめの戦争・歴史映画(洋画)

イーストウッド監督の最後の西部劇「許されざる者」

クリント・イーストウッド監督・主演の西部劇。善悪のあいまいさ、暴力の連鎖、無法と法のはざま、人間の業や恨みといったテーマを、激しいバイオレンスシーンの中で提示しながら、主人公をまるで亡霊のような西部の伝説的な人物として描いています。どこか不思議な趣が漂い、それがこの映画の魅力の一つとなっています。

投稿記事

巨匠の仲間入りを果たしたアカデミー賞受賞作

■作品名
『許されざる者』(92)

■監督
クリント・イーストウッド

■主演
クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン

■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ

■おすすめの理由
クリント・イーストウッド監督・主演の西部劇です。

西部劇にこだわり続けてきたイーストウッドは、この映画を“最後の西部劇”と銘打ち、自身の代表作『荒野の用心棒』(64)のセルジオ・レオーネ監督と『ダーティハリー』(71)のドン・シーゲル監督に捧げました。

かつて冷酷な殺し屋と恐れられたマニー(イーストウッド)は妻と出会い銃を捨てます。

しかし、妻亡き後は、幼い子供たちと共に極貧生活を送っていました。

そんな中、昔の仲間ネッド(モーガン・フリーマン)が“賞金稼ぎ”の話を持って訪ねてきますが、彼らの前に保安官(ジーン・ハックマン)が立ちはだかります。

イーストウッドは、善悪のあいまいさ、暴力の連鎖、無法と法のはざま、人間の業や恨みといったテーマを、激しいバイオレンスシーンの中で提示しながら、マニーをまるで亡霊のような西部の伝説的な人物として描いています。

それ故、どこかほら話を見ているような不思議な趣が漂い、それがこの映画の魅力の一つとなっています。

イーストウッドが作る西部劇はアメリカでは不評でしたが、この映画がアカデミー賞で作品賞と監督賞を受賞したことでようやく巨匠の仲間入りを果たしました。

そして彼は西部劇の呪縛からも解放されたのです。

受賞は逸したものの、レニー・ニーハウスの音楽とジャック・N・グリーンの撮影も見事でした。

渡辺謙主演で日本版としてリメークされた同名作が現在公開中。
北海道に舞台を移したこちらもなかなかの力作に仕上がっています。


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