このまま仮想現実で生きるか、現実の世界で目覚めるか……
■作品名マトリックス
■監督
ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
■主演
キアヌ・リーブス
■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
■おすすめの理由
この映画にはいろんな意味で衝撃を覚えました。特にその世界観に。
SF映画は、それがどんなに荒唐無稽なストーリーであろうと、「いやでももしかしたら」「こんな世界があったら面白いな、嫌だな」と観るものに思わせれば勝ちな気が、わたしはします。
そしてこのマトリックスは、わたしにそんな気持ちを抱かせた作品です。
プログラマーとして平凡な日々を送っていたトーマスには、あらゆるコンピュータ犯罪を起こす天才クラッカー、ネオというもう1つの顔があった。
ある日トーマスは、謎のメールを受け取り、謎の美女に導かれ、モーフィアスと名のる男に出会う。モーフィアスはネオに問う。「この世界は、コンピュータによって作られた仮想現実だ。このまま仮想現実で生きるか、現実の世界で目覚めるか。君はどちらを選択するかね?」と……。
オフシーズンに、薄汚れたジーンズとTシャツを着て、公園で猫に囲まれているなど、無頓着な姿が話題に上るキアヌ・リーブス氏ですが、このネオの時は、文句なしに美しい。ヒロインよりもきれいに見えるのですから、反則だろうとすら思えます。
モーフィアス役のローレンス・フィッシュバーンもいかつい素敵さがありますし、ネオより逞しいヒロインのトリニティも、姐さんなんてお呼びして、ついてゆきたくなりますね。そしてヒューゴ・ウィービーング氏ふんするエージェント・スミス。カメレオン俳優の面目躍如たる不気味な役ですが、見ているうちに愛着が沸いてくるんですよね、何故か。
電池がわりに利用されるのはご免ですが、パソコンでちょちょいとロードすれば、どんな銃器も戦闘機の操作もできるようになるマトリックスの世界、一度だけなら味わってみたい。そんな誘惑にみちたこの映画を、ぜひ一度ご覧ください。