不動産売買の法律・制度/ガイド:平野の私的不動産用語集

更地

「更地」についての用語解説です。見た目の状態だけで「更地」と表記されることも少なくありませんが、正しい定義が何なのかを知っておきましょう。(2017年改訂版、初出:2006年8月)

執筆者:平野 雅之


更 地

【さらち】

建物や構築物などの定着物がない、まっさらな宅地(購入などで権利を得ればただちに建物の建築が可能な土地で、宅建業法上の「宅地」とは意味が異なる)のこと。

ただし、たとえ市街化区域内であっても「耕作されていない農地」や「樹木のない山林」は、表面が土だけだったとしても「更地」とはいわない。

都市計画法や建築基準法など公法上の制限は当然ながら受けるが、借地権や地役権など所有権を制限する権利が設定されている土地は「更地」ではない。しかし、借地上に建物が存しないときに外見上でそれを判断することはできず、地役権ならなおさら見た目だけでは分からない。

そのため本来は「更地」ではない土地が、外見上の状態だけで「現況:更地」などと表記されていることも多い。なお、抵当権などが設定されているだけの宅地は「更地」として扱われる。

ちなみに、アスファルトやコンクリートによる舗装がされただけの状態の土地を「みなし更地」と呼ぶ場合もある。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます