ファティリティクリニック東京として今回で3回目の移転ということで、移転ごとにその規模と内容を変えて来られたとのこと。今回はどのような目的で移転をされたのでしょうか?
取材をしてまいりましたので、ぜひご覧ください!
院内視察
院内に入るとすぐに受付があります。受付の横には大きなモニターと精算機があり、患者さんに使い勝手の良い仕組みになっているのが分かります。札幌の神谷レディースクリニックや品川の京野レディースクリニックも同じような形になってしましたね。受付です。
そして、時計回りに廊下を進んでいきます。クリニックには大きな待合室はなく、この廊下を順番に進んでいくと診療ステップが進んでいくように設計をされています。各ステップを進んでいくことにより、長く待つ事を出来るだけ行わない仕組みになっているのです。
真ん中のスペースには採血室、カウンセリングルーム、診察準備室。キッズルーム、レントゲン室、ドクタールーム(診察室)が並んでおります。そして、スタッフの動線がスムーズに流れるような設計になっています。また、中央のナースセンターでは機器や薬剤はコンパクトに収納されており、各収納スペースには地震対策が施されています。
スタッフ動線です。すっきりとしています。
また、医療廃棄物も種類により分けられており、スマートにかつ、危険がないような処理が出来る工夫がなされています。
ナースセンターには監視カメラの集中制御やパソコン類など、リスクマネージメントや情報処理に関しての機器も一目でわかるような配置になっています。
1階は検査、カウンセリング、診察、そして受付会計がスムーズに出来るような仕組みと配置になっていることがお分かり頂けるかと思います。
医療廃棄物はスマートに処理できるようになっています。
そして、内階段で地下に案内されました。地下の部分は培養室、採卵室、手術室、卵管造影のためのレントゲン室、そして体外受精のための安静室などがメインとなっています。
まず、案内をして頂いたのが安静室です。こちらもすべて地震対策が施されています。不妊専門クリニックでここまで地震に対する安全対策を考えている施設は初めてかもしれません。
看護師長の田中さんもクリニックの安全対策の説明には熱がこもっておりましたし、胸を張って、万全を尽くしているとのことでした。
安静室のベッド。周辺は安全対策が施されています。
そして、採卵室やレントゲン室なども見せて頂きましたし、そして、採精室も拝見しました。これらはすべて、卵子を採卵し、いかに安全にスピーディに培養室へ移動させ、妊娠に向けて最善を尽くすというそこに重きを置いていることが分かります。
培養室はゆったりと作られ、培養士の皆さんが動きやすい作りになっています。また、各部屋との連携部分もきちんと無菌状態を作りながらも速やかに卵子、精子を移動できるような仕組みになっています。
今、注目のタイムラプス エンブリオモニタリングシステム(※)も設置されており、最新の機器も導入しつつ、妊娠率を向上させていくことに貪欲な様子もよく分かりました。
タイムラプスです。
※タイムラプス エンブリオモニタリングシステムとは受精卵の成長する様子を動画で撮影する事が出来る最新式の培養器です。今まで培養状態を観察するには、静止した状態でしか確認することができませんでしたが、このシステムにより受精卵(胚)の成長過程を確認・観察ができるようになりました。