マレーシア/クアラルンプールの観光

見学自由!クアラルンプールの優美な国立モスク

多民族・多宗教のマレーシアには、街のいたるところに人々の“祈り”の場所があります。モスク、中国寺院、ヒンズー寺院。ほとんどの宗教施設が観光客に対してオープンで、気軽に訪れることができるのがマレーシアの魅力。今回は、日本ではあまり接することのないイスラム教徒のためのモスクを紹介します。

古川 音

執筆者:古川 音

マレーシアガイド

イスラム国家を体感する国立モスク
マスジットネガラ

国立モスク

ブルーの屋根と真っ白なミナレットが印象的な国立モスク

クアラルンプールにはいくつかモスクがありますが、電車で気軽に訪れることができ、イタリア製の大理石や幾何学模様のステンドグラスなど、内装の美しさで評判が高いのが国立モスク。マレー語では、マスジットネガラとよびます。

マレーシアのモスクは観光客にとてもオープンなので、イスラム教徒がお祈りしている時間帯以外なら、モスク内を自由に見学することができま、写真撮影もOK。入口に用意されている観光客用のガウンを洋服の上から羽織って肌を露出しないようにし、女性はスカーフで髪の毛を覆うように巻けば、中に入ることができます。

ステンドグラスの光に包まれる穏やかな空間

国立モスクのメインホール

8000人収容のメインホールには、カラフルなステンドグラス

国立モスクの廊下

都会の喧騒とはまったく異なる静謐な空間

マレーシアのモスクといえば半球型の屋根が一般的ですが、国立モスクはブルーの星形になっています。たとえるなら、開いたままの傘がそっと乗せられているようなめずらしい形の屋根で、その横に、ミナレットとよばれる尖塔がすっと天に向かって伸びています。

モスクの中は、イスラム美術の幾何学模様であしらわれています。この模様は、イスラム教の“無限のあり方”を象徴したもの。8000人の信者が収容可能なメインホールは、外の光が降り注ぐよう工夫され、開放的な空間。幾何学模様のステンドグラスが美しいです。

モスクは熱がこもらないように設計されているので、常夏のマレーシアでもとても涼しいんです。大理石のひんやりとした感覚も気持ちよく、日ごろの疲れがすっと消えていくみたい。世界人口の約1/5を占めるといわれているイスラム教の世界に触れることができるのも、マレーシアを旅する醍醐味です。

国立モスク近郊の見どころ

国立モスクと一緒にチェックしたいスポットを2か所、ご紹介します。ひとつ目は、国立モスクの最寄り駅であるKTMクアラルンプール・ステーション(旧中央駅)。まるで西洋の城のようなロマンチックな駅舎そのものが写真スポット。これは13~15世紀のムガール帝国や古代ギリシャの影響を受けている歴史的建築物です。

もうひとつは、イスラム美術館。オスマン・トルコ時代のタイルで彩られた美しい建物で、世界各地のガラス製品、伝統工芸品など、イスラムアートに関わる品々が展示されています。ここでぜひ立ち寄って欲しいのが、館内にあるミュージアム・カフェ。イスラム美術で美しく装飾された空間で、ローカル料理を優雅に堪能することができます。また、カフェの隣にあるショップでは、イスラム美術をモチーフにした洒落たグッズが購入できます。

<DATA>
Masjid Negara(Nationla Mosque/国立モスク)
住所:Jabatan Kemajuan Islam Malaysia,Jalan Perdana 50480 KL
入場時間:5:00~23:00
※日に5回あるイスラム教徒の礼拝時間は入場できません。
アクセス:KTMコミューター・クアラルンプール駅より徒歩約10分
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます