一緒に家族を迎えること
立ち会われる側での経験です。初めての出産、しかも外国で夫婦2人だけで出産にのぞまなければいけない状況でした。
アメリカでは立会い出産が一般的なのか、産前クラスもカップルで参加。
父親は当然立ち会うものとして話が進んでいました。
陣痛が進む間の病室では、看護師さんはたまに様子を見に来る程度。
点滴やモニターを付けられて動けない私の変わりに、必要なものを取ったり看護師さんを呼んだりと動き回るのは主人の仕事でした。
分娩が始まると、主人は手を握って声をかけたり、「頭が見えた!」と進行具合を教えてくれたりしていました。
正直言って分娩の最中は余裕もなく、切れ切れの意識の中で主人の声が聞こえていたという記憶しかありません。
生まれる瞬間は足のほうに立っていた主人。
出てくる瞬間を見届け、ドクターから受け取ったはさみでへその緒を切らせてもらいました。
生まれた直後に涙ぐんでいた主人の姿はしっかりと覚えています。
そして、直後に「お腹が空いた」といった私の言葉は今でも笑い話ですが、
このリラックス感も主人が同席していたからだと思います。
女性は自分の体の変化で子供の存在を実感できますが、男性はなかなか実感がわかないのだと思います。
立ち会い出産は、男性にとっても子供の誕生を肌で感じるいい機会です。
分娩時に男性が出来ることは励ますことくらいかもしれませんが、側で見守って一緒に子供を迎えてくれること、それだけでも女性にとって支えになるというのが実感です。