「新世紀エヴァンゲリオン」などで有名なガイナックス社の第1回作品
『王立宇宙軍 オネアミスの翼』


■監督
山賀博之

■声の出演
シロツグ(森本レオ)、リイクニ(弥生みつき)

■DVD/Blu-ray発売元
バンダイビジュアル

■あらすじ
宇宙のどこか1950年代の地球とよく似た星にあるオネアミス王国。その軍隊「王立宇宙軍」は人類初の有人宇宙飛行を目指して設立されたものの、失敗続きで世間に見下されていた。

士官であるシロツグは怠惰な日々を送っていたが、ある日街で献身的に神の教えを説く少女・リイクニと出会う。彼女に刺激を受けたシロツグは有人飛行実験のパイロットに志願し……。

■おすすめの理由
本作は日本のSFアニメ・映画を語る上で極めて重要かつ独特の位置にある作品です。作品自体の素晴らしさもさることながら、その後のアニメ業界、SFアニメ史等に多大な影響を与えました。

作品最大の魅力で重要な点は本作が「ガイナックス」社の第1回作品であることです。ガイナックスは『新世紀エヴァンゲリオン』『トップをねらえ!』『ふしぎの海のナディア』など名作SFで知られます。

本作製作前、ガイナックスはアニメ・マンガ・SF・プラモが好きな連中からなる同人的なアマチュア集団でした。彼らに商業作品の製作を呼びかけたのは「BSマンガ夜話」などで知られオタキングの岡田斗司夫さんです。

技術的にはプロに比肩できる力があったとは言え、本作は当時平均年齢24歳の若い彼らが才能と情熱と努力を惜しげもなく注ぎ込んだ処女作です。

脚本・構成・ドラマには荒削りの部分が目立つものの、瑞々しさと圧倒的な作画力で画面からエネルギーがほとばしります。

そのため観て元気がもらえる、といった評価が多い作品で、ガイナックス作品のファンだけでなく、優れたSFをお探しの全ての方にお勧めです。

作品の見所はシロツグのモノローグと印象的な坂本龍一さんの音楽で始まるオープニング、そしてクライマックス、有名なロケット発射の圧倒的な描きこみに続き、人類で初めて宇宙に到達したシロツグの脳裏に人間の歴史がフラッシュバックされ、シロツグの口から祈りと感謝の言葉が溢れ出すラストは荘厳な美しさに満ちています。

これは『トップ……』や『エヴァ』劇場版のラストに見られる良質なハードSFの、或いは神話的カタルシスの原点を感じさせるガイナックスの伝統であり特色と言えます。





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