大林監督の尾道3部作の2本目の作品
■作品名時をかける少女 (83)
■監督
大林宣彦
■主演
原田知世、高柳良一
■DVD/Blu-ray発売元
角川書店
大林宣彦監督の尾道3部作のうちの2本目の作品。
タイムトラベル物でカテゴリーはSFになるのですが
未来からやって来た少年と現代の少女の淡い恋を描いた名作です。
出演者は、
大林作品ではお馴染みの尾美としのり、高柳良一、
そして大林組初出演にして初主演の原田知世。
大林監督は作品に登場する少年や少女を選ぶとき、
演技力よりも、素朴で懐かしい雰囲気を持っている者を
優先しているのでしょうか。
代表的なのが尾道3部作には欠かせない尾美としのり、
彼の演じる少年像は大林監督の思い描く少年像そのものなのでしょう。
そして雰囲気は持っているがおせじにも演技がうまいとは言えない
高柳良一!(不思議と大林監督のお気に入りです)
しかしこの作品では棒読みのようなセリフ、乏しい表情が
未来人という役柄に妙にはまっています。
そして原田知世!
この役は原田知世の為に用意されたのでしょうが、
本当にはまり役です。
カーデガンに白いブラウス、プリーツスカート、
素足に下駄を引っ掛けて表に駈け出して来る場面、
はっきり覚えています。
昔片思いしていた女の子ってこんな感じの子じゃなかったっけ!?
もう街にはいないけど地方で捜せばもしかしたら逢えるかもしれない、
そんな懐かしい少女……。胸がキュンとなりました。
この映画を映画館で観た頃はまだ若かったけど、今観たとしても
きっと同じ気持ちになってしまうでしょう。
ノスタルジックで鼻の奥がツンとなるような
懐かしい香りのする映画です。
もう大人になってずいぶん経ってしまった方!
ぜひご覧ください。