投資信託のコストはなるべく安いものが望ましい
NISA口座は、手数料の安いファンドを多く取り扱う金融機関で開くとベター
まず「購入手数料」。これは、投資信託を購入する際、銀行や証券会社などの販売金融機関に対して支払うコストです。NISAについては、ネット証券を中心に、購入手数料を無料にしたノーロードタイプのファンドを用意するところもあるようです。そのため、ネット証券会社の中でもノーロードタイプの品揃えが豊富なところで、NISA口座を開いたほうがよいでしょう。
1.5%の差が10年で約20万円もの収益差に
次に「運用管理費用」ですが、これが長期投資する場合は大きな問題になります。たとえば、年間の運用管理費用が2%のファンドと、0.5%のファンドで、どの程度の収益差が生じるのかを比較してみましょう。運用利回りは年5%を想定します。投資金額は100万円です。運用期間は、途中のロールオーバーも含めて、10年にしてみましょう。
■10年後の収益は?(1年複利運用を前提に計算)
・運用管理費用が2% 34万3916円
・運用管理費用が0.5% 55万2969円
差額に注目して下さい。20万9053円もの差額が生じています。この差は決して小さいとはいえません。
運用管理費用が高い=運用成績の良いファンド、ではない
どうして高い運用管理費用を払うのか。表向きの理由は、「運用に際して多くの手間がかかるので、その経費も含めたもの」と解釈されていますが、問題は、仮に多大な手間をかけて運用したとしても、それが確実に成果に反映されるのか、ということです。残念ながら、いくら多大な手間をかけて運用したとしても、確実に運用利回りが向上する保証はどこにもありません。しかも、運用成績を向上させてくれる、より良い運用をしてくれる投資信託を、確実に選べるという保証も、またどこにもありません。
その点、少しでも運用コストの安い投資信託を選ぶのは、誰にでもできることです。単に、運用管理費用の率を調べて比較すれば良いだけだからです。そのうえ、運用コストの安い投資信託を選べば、コストの安い分だけ着実に運用成績は向上します。
基本的に、投資信託の場合、アクティブ運用型よりもインデックス運用型のほうが、運用管理費用などのコストは確実に安くなります。