投資信託/NISA(日本版ISA)とは?その活用法

NISAで投資信託を買うならコストの安いものを

NISA口座で投資信託を購入する場合、どのようなファンドを選ぶかという点で悩む人も多いでしょう。様々な選択基準がありますが、ともすれば忘れがちなのがコストの問題。長期投資する場合、コストの問題は運用収益そのものに大きな影響を及ぼすので注意が必要です。

鈴木 雅光

執筆者:鈴木 雅光

投資信託ガイド

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投資信託のコストはなるべく安いものが望ましい

NISA口座は、手数料の安いファンドを多く取り扱う金融機関で開くとベター

NISA口座は、手数料の安いファンドを多く取り扱う金融機関で開くとベター

投資信託のコストは、「購入手数料(販売手数料)」と「運用管理費用(信託報酬)」の2つが主なものです。できれば、両方ともコストの安いものを選ぶに越したことはありません。

まず「購入手数料」。これは、投資信託を購入する際、銀行や証券会社などの販売金融機関に対して支払うコストです。NISAについては、ネット証券を中心に、購入手数料を無料にしたノーロードタイプのファンドを用意するところもあるようです。そのため、ネット証券会社の中でもノーロードタイプの品揃えが豊富なところで、NISA口座を開いたほうがよいでしょう。

1.5%の差が10年で約20万円もの収益差に

次に「運用管理費用」ですが、これが長期投資する場合は大きな問題になります。

たとえば、年間の運用管理費用が2%のファンドと、0.5%のファンドで、どの程度の収益差が生じるのかを比較してみましょう。運用利回りは年5%を想定します。投資金額は100万円です。運用期間は、途中のロールオーバーも含めて、10年にしてみましょう。

■10年後の収益は?(1年複利運用を前提に計算)
・運用管理費用が2% 34万3916円
・運用管理費用が0.5% 55万2969円


差額に注目して下さい。20万9053円もの差額が生じています。この差は決して小さいとはいえません。

運用管理費用が高い=運用成績の良いファンド、ではない

どうして高い運用管理費用を払うのか。表向きの理由は、「運用に際して多くの手間がかかるので、その経費も含めたもの」と解釈されていますが、問題は、仮に多大な手間をかけて運用したとしても、それが確実に成果に反映されるのか、ということです。

残念ながら、いくら多大な手間をかけて運用したとしても、確実に運用利回りが向上する保証はどこにもありません。しかも、運用成績を向上させてくれる、より良い運用をしてくれる投資信託を、確実に選べるという保証も、またどこにもありません。

その点、少しでも運用コストの安い投資信託を選ぶのは、誰にでもできることです。単に、運用管理費用の率を調べて比較すれば良いだけだからです。そのうえ、運用コストの安い投資信託を選べば、コストの安い分だけ着実に運用成績は向上します。

基本的に、投資信託の場合、アクティブ運用型よりもインデックス運用型のほうが、運用管理費用などのコストは確実に安くなります。
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