やることすべてが迷惑なフランク警部のコメディ映画
■作品名裸の銃を持つ男
■監督
デビッド・ザッカー
■出演
レスリー・ニールセン、ジョージ・ケネディ、プリシラ・プレスリー、リカルド・モンタルバン
■DVD/Blu-ray発売元
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
■おすすめ理由
1988年公開のアメリカ映画です。大ヒットとなった3部作の第1弾で、日本では劇場公開・テレビ放映ともにされています。原題は「The Naked Gun」という、少々エッチなタイトルです。
主役はロス市警のフランク・ドレビン警部です。同僚がヘロインの密輸組織の船に踏み込むのですが、瀕死の重傷を負ってしまいます。フランクはこの事件を追ううちに、財閥の総帥が近々訪米するエリザベス女王の命を狙っていることに気づきます。そして、総帥の秘書・ジェーンと出会い運命の恋に落ちます。フランクは女王を守り、ジェーンとの恋も実るのでした。
このように書くと、格好いい刑事に思われるかもしれません。ところが、フランクはやることなすことすべてが周囲に迷惑をかけてしまうのです。その様子があまりにもおかしいのですが、同僚たちはなぜか誰一人彼を責めません。
真面目に演じてこそコメディ映画が成り立つ
随所にアメリカンジョークが入っています。日本語には訳しにくいので、吹き替え版は日本語の親父ギャグが使われています。これはこれで楽しめるので、字幕・吹き替えともに楽しむのがおすすめです。私が1番面白いと思った吹き替えはTBS系列で放送されたバージョンでした。ところがTBSでは映画番組が放送終了となってしまい、テレビ朝日が本映画を吹き替えも新たに放送しましたが、ちょっと物足りなくなってしまいました。DVDもそれなりに面白かったのですが、TBS版が1番フランク・ドレビンのキャラクターを表現していたと思います。TBSでは1度だけの放送だったのが残念です。
主演のレスリー・ニールセンはもともと正統派の二枚目で、私が偶然見た映画では格好いいヒール役でした。まさかこんな映画に主演することになろうとは!格好良く振舞おうとしても結果として格好悪いことになってしまう、これがコメディの基本です。スポーツの珍プレーが面白いのと同じですね。
レスリーの出世作
日本では、レスリー・ニールセンのコメディ作品は「裸の○○」というタイトルが付けられるようになりました。しかし実際は他のシリーズで「Naked」という言葉は使われていません。なお、本作品はテレビ映画「フライング・コップ」が元となっています。
レスリーが提案して映画化され、「裸の銃を持つ男」という傑作が誕生したのでした。