医療情報・ニュース/製品担当者インタビュー

日本の元気を支えて来年60年、アリナミンの歴史と未来(2ページ目)

世の中には様々な効能を持った、いろいろな薬がありますが、医学的な知識のない一般の消費者は「何を選べばいいのか分からない」と迷うことも多いかもしれません。そんな人たちに、薬に対しての理解を深めてもらうため、製薬会社の担当者の方にお話を伺うインタビュー企画の第一弾。今回は武田薬品工業ヘルスケアカンパニー田原光博氏に『アリナミン』の特長や効能、誕生秘話など、貴重なお話を聞くことができました。

執筆者:All About 編集部

今の疲れにぴったりな「My Bestアリナミン」を選ぶヒント

アリナミン錠剤

左から「アリナミンA」「アリナミンEXゴールド」「アリナミンEXプラス」

では、アリナミンシリーズのうち、自分にぴったりの製品を見つけるにはどこに目をつければいいのでしょう。

まず、アリナミンには錠剤とドリンクがありますが、ドリンク剤は指定医薬部外品というカテゴリーで、コンビニでも手軽に手に入り、『今、のりこえたい疲れ』や『リセットしたい、今日の疲れ』といった服用シーンで選べるとのこと。
一方、錠剤シリーズは、「しっかり寝たのにカラダがだるい」「いくら揉んでもすぐに肩がこる」というような慢性的な症状のある人に、しっかりとカラダの内側から効果を発揮する製品。

田原氏「錠剤では、アリナミンAは『しっかり寝たのに、朝からカラダがだるい、重い』というような、肉体疲労・全身疲労に適しています。一方、アリナミンEXプラスは末梢神経によく効くよう処方を工夫し、『局所の疲れ』におすすめしています。『目、肩、腰』と宣伝しているように、漠然とした疲れより局所症状に対応しています。」

なるほど。はっきりと「目」「肩」「腰」に疲れを感じる時と、漠然とカラダ全体が辛い時ってたしかに違います。

今年、「アリナミンEXゴールド」という新製品も出ています。フルスルチアミンをはじめ、末梢神経修復に役立つメコバラミンという成分や葉酸などを配合し、ビタミンEも効果の高い天然型で、高い効き目が期待できるとのこと。

田原氏「成分の強化をしている分アリナミンEXプラスより価格は高めですが、『本当につらいときに服用してください!』というコンセプトなので、45錠、90錠と少量の製品しかありません。これは症状がなくなったら、服用をやめて頂くことを想定しているためなんです。一方、アリナミンA・アリナミンEXプラスは、270錠といった大容量も用意しており、体が疲れている時に、食事だけでは摂取しにくいビタミン補給のために服用することもできます。」

アリナミンシリーズの中でも、選び方、服用目的にこんなに差があるとは……。

「アリナミンEXゴールド」発売の背景には、消費者が医薬品に対して持つ期待度が反映されているような気がします。今や健康食品やサプリメントは市場にあふれかえっていますが、医薬品には一歩進んだ具体的な症状の改善を期待して買う人が多いため、そのニーズに適した製品を送り出した、ということのようです。

――忙しいビジネスの合間には、ドリンク剤はコンビニでも手軽に買えて便利ですよね。錠剤とドリンク剤の両方を一緒に使ってもいいのですか?

田原氏「錠剤とドリンク剤の同日併用はおすすめしていません。どちらにもフルスルチアミンをはじめとするビタミンが入っており、両方を服用するとこれら成分の1日の摂取許容量を超えてしまうことがあるからです。症状や服用シーンに応じて、いずれかの製品をお選びください。」

疲れの質が変わっても、今後もアリナミンのテーマは変わらず

アリナミンシリーズは、1954年の発売以降、様々な製品を発売してきましたが、「疲れた体を元気に」という目的が一貫してぶれません。

――今後のアリナミンは現代人のどんな疲れに注目していくのでしょう?

田原氏

田原氏には、アリナミンの今後についても語って頂きました。 撮影:多田 裕美子

田原氏「やはりガチガチに固まった現代人の『動かない疲れ』、特に『目の疲れ』や『肩こり』は引き続き多くの方が悩まれる症状だと思います。いまや趣味やプライベートな活動にもパソコンをはじめ、スマートフォンやタブレット端末などの機器は不可欠。60~70代の方のPC利用者は増えていますし、スマートフォンが普及し、若年層でも目の疲れを感じる方が増えてくるのではないでしょうか。」

そう考えれば、ビジネスとはやや離れた層にも似たような「疲れの共通項」が見えてきます。時代に合う形で「疲れ」に対処し、「元気」を届ける役目を果たそうと考え続けられているアリナミン。うまく活用して疲れの少ない毎日を送りたいですね!

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