ついに決まりましたね、東京五輪2020!
直接的な経済効果はたったの3兆円しかないそうですが(日本のGDPは約474兆円。2012年度)、でもマインドが変わりますよね。
7年後の2020年に向けて、若者たちは五輪出場を目指したトレーニングをするでしょうし、上場企業はそれに向けたビジネスチャンスを創出することでしょう。
なによりお金を使いたい気分になるじゃないですか!
というように、私はどんどん盛り上がってきているのですが、ちょっと冷静に過去の株価の推移を見ながら分析をしてみましょう。
東京五輪(1964年)で株価は上昇したのか?
五輪の開催地が決まってから、五輪が開催されるまでの株価の推移は、どうなっているのでしょうか?東京五輪(2020年)であれば、7年前の2013年夏に開催地が決定しています。リオデジャネイロ(2016年)であれば、7年前の2009年夏に開催地が決定しています。ロンドン(2012年)であれば、やはり7年前の2002年夏に開催地が決定しています。
というわけで五輪の開催地は、開催年の7年前の夏に決定されるとみなして、過去の株価の値動きを見てみましょう。
東京五輪(1964年)とその開催地が決定されたであろう1957年頃、まだTOPIX(東証株価指数)は存在しませんでした。(TOPIXは、1968年1月4日にスタート。)しかし、今の日経平均株価に相当するものはありました。「東証修正平均株価」という指数です。この「東証修正平均株価」について、1957年7月から五輪が開催された翌年(1965年)までの推移を見てみましょう。
1957年7月の終値486円から、五輪開催の3年前の1961年にかけて株価は急上昇し1829円まで到達しました。実に3.8倍です。しかし、五輪開催が近づくにつれ株価は下落していき、五輪が開催された1964年10月には1212円まで下落します。それでも1957年夏と比較すれば2.5倍です。その翌年(1965年12月)には、1417円まで回復しています。
ちなみに2013年8月末現在の日経平均株価は1万3388円です。
こうしてみると、高度経済成長の始まりを背景に株価も急上昇したことがわかります。東海道新幹線が開業したのも、東京五輪が開催されたのと同じ1964年10月でした。