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写真で見る被災地のその後 3 ≪陸前高田≫

東日本大震災から2年半を迎える2013年9月、岩手県陸前高田市を訪れました。かつての住宅街には草が生い茂り、家の跡をかき消していました。一方、高台では住宅地の造成工事が進んでいました。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

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東日本大震災から2年半を迎える9月7日、岩手県の南沿岸部にある陸前高田市を訪れました。岩手県の中で最も大きな被害を受け、たくさんの犠牲者が出た地です。

陸前高田市が面する広田湾近辺は、青森県の鮫角から岩手県を経て宮城県東部の万石浦まで続く三陸海岸に属し、入り組んだリアス式の海岸線が広がっています。

陸前高田駅前

陸前高田市には、岩手県一関市の一ノ関から宮城県気仙沼市、陸前高田市を経由して岩手県大船渡市の盛駅まで結ぶ、大船渡線(鉄道)が走っていました。3.11の津波で陸前高田の駅舎や線路は流され、現在は気仙沼から盛駅間は不通となっており、代わりにバスが運行していました。
【写真1】陸前高田駅前広場から駅前商店街の方向を見る

【写真1】陸前高田駅前広場から駅前商店街の方向を見る。


ここは陸前高田駅前のロータリー跡です。ここから北に伸びる道路(写真中央)の左右には陸前高田駅通商店街がありました。昔ながらの商店が軒を連ね、キレイに整備された商店街だったということです。現在では写真のように道路脇は草が生い茂り、商店街があった形跡は全く残っていません。

タピック45

タピック45とは、国道45号線沿いにある「道の駅 高田松原」の名称です。ここは遺構保存されることが決まっており、津波を受けた跡が今なお生々しく残っていました。観光物産センターだった写真中央の建物の反対側(海側)がイベント広場で、階段状に高くなっており、この階段の上まで登って津波を逃れた人もいたとのことです。

【写真2】震災遺構に決定したタピック45

【写真2】震災遺構に決定したタピック45


13.7メートルの津波跡


【写真3】タピック45と国道を挟んで反対側にある給油スタンドの看板。

【写真3】タピック45と国道を挟んで反対側にある給油スタンドの看板。

【写真3】
タピック45と国道を挟んで反対側にあるガソリンスタンドの看板は、津波で壊れた状態そのままで立っていました。壊れた場所の高さを計ると13.7メートルあったとのことです。

次のページは「高台の整地の様子」と「奇跡の一本松」です。

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